ピヨピヨひよこ日記

自分流に聖書を読んでいます。

聖書を自分流で読んでいます。

驚き桃の木山椒の木・・・

預言者学校で、エリシャのことが話題になるにつれ、

エリコの町の人々にも、その様子は漏れ伝わって行きました。🎤

 そんなある日、その町の住民が代表者共々、エリシャを訪ねてきて言いました。

「 エリヤ様の二倍のお力をいただいたエリシャ様。

お願いがあってまいりました。この町の水質が悪く、非常に流産の多い土地柄なのです。このままでは町は衰退してしまいます。

どうかあなた様のお力で、何とかしていただけないでしょうか」

 エリシャもそのことは気になっていたので、二つ返事で彼らの相談に乗りました。

ここエリコは、海抜250メートルも低い所にありました。

地球上で一番低地にある町といえるでしょう。年間雨量が140ミリしかありません。その代わり無数の泉があって、豊かな水量を保っていました。にもかかわらず水質が悪かった。

 エリシャは町の人に、新しい皿に塩を盛ってくるように言いました。彼らが来ると彼は部屋を出て、この町の水源まで歩いて行ったのです。赤茶けた景色の中、土ぼこりを上げながら。ただ寡黙に歩きました。👣

昼頃になってやっと目的地に着きました。

目の前の大きな岩に沿って回り込むと、視界は一変しました。まぶしいほどの緑が目に飛び込んできたのです。

さわやかな風が、彼らの心を和ませ、目の前には小さな泉が現れました。泉の片面は高い崖になっていました。

その崖の岩の隙間から、絶えず水がにじみ出ていて、岩肌は乾くことなく、つやつやと光っていました。水草がゆらゆらとしている泉の底。その根元では、わらわらと砂が巻き上がっていて、そこが、湧き水であることを主張していました。

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エリシャは塩の入った皿を、形のよい石の上に置き、ひざまずきました。一緒に来た人たちも、彼に倣ってひざまずきました。

 どのくらい祈ったのでしょうか。

緑にさえぎられた太陽の熱は、☀柔らかく、同行した住民たちの眠気を誘いました。その中の一人の体が、ぐらりと大きくかしいだ時、エリシャはおもむろに立ち上がりました。みんなの目がエリシャの後ろ姿に集まりました。👀

彼は塩の盛った皿を両手で持ち上げ、それを左手で目の前に捧げ、右手で一つまみの塩を泉に落としました。

 

パシャ!

 小さな音がした。

それからまた小声で祈ると、こんどは皿の上に残った塩を、泉の中心めがけて投げ入れました。

 バシャ!!

 泉の水が一瞬騒いで、それから何もなかったかのように静まりました。エリシャは振り返って言いました。

 「さあ、のどが渇いたでしょう。泉の水を飲みなさい。🍵

これからこの水が、町の祝福となるでしょう」

 おお!歓声が沸き起こり、町の代表者たちは恐る恐る水をすくってみました。ひんやりとした水が気持ちよく、一口、飲んでみました。

それは今まで飲んだことのない、まろやかで、のど越しの良い水でした。(⋈◍>◡<◍)。✧♡それからエリコの町は、豊かな果物の産地となりました。🍇

町のあちこちで、元気のよい子供たちの声が溢れるようになるまでに、そう時間はかかりませんでした。 

 

 めでたし、めでたし!!エリシャさんの名声は、これで一気に高まりました。

 さて、低きから高きに登れば、また、低きに戻るが道理。

 ああ!!なんてことでしょうか?😿

 エリシャさんが、、、エリシャさんのあそこが、薄かったなんて知らなかったよぉ。

 薄毛の原因は、食生活や生活習慣の乱れストレスによるものが多いとか。「エリヤの二倍を」と、最初っから掲げたスローガンのプレッシャーか。

その重圧。責任。周りの目。期待にこたえなければ・・との焦り。

一体、エリシャの年齢はいくつなのか?

 とにかくですよ、

エリシャさんが、べテルに向かう途中で、小さな子供たちが、彼の禿げ頭を見てからかったとか。

聖書のこの箇所、ダイレクトすぎるよぉ~~~(´;ω;`)ウゥゥ

怒った彼が熊を送って、🐻その子たちを殺してしまったというから、これはやばい!!

やばいですう~~~

 

エリシャさんのファンになったばかりの🐥としては、

どうとらえたらよいやら。(゚Д゚;)

 この子たちは親にそそのかされて言わされた?

その親とは、エリコの町で水を売って生計を立てていた人たちで、水が浄化されたため、生活が脅かされたためとか。。💰

  あそうそう、このべテルは、かつてご先祖ヤコブに主が現れ、✨彼を祝福した場所でした。

ヤコブはそこを「神の家」となずけた場所。 その場所が「金の小牛礼拝」のメッカとなっていることに対する、神様の怒りが、エリシャを通して爆発したのか?

 

🐥としては青天の霹靂。

訳が分かりません~~。

このまま通り過ぎるしかありません。

それでいいのか!と思いつつ、ツツゥーと_____⛸

 

追記:

あ、いえね、

ある会社の話なのですが・・

男性の頭皮から採った髪の毛の元になる細胞を培養し、大量に髪の毛を増やす技術を開発したとか・・もう、だいぶ前になりますが・・

2020年には実用化を目指しているとか。

これって、ノーベル賞ものでは?

 

追:今日は2021年9月9日です。

思いがけないコロナ渦で2020年のオリンピックが一年遅れになり、今年、無事終わりました。一時、感染者は増えたものの、このところ減少しています。

ノーベル賞ものの話はどうなったのか?

 

 

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二倍の力を

「わが父、わが父、イスラエルの戦車よ!その騎兵よ!」  

 

目の前で、黒く細く渦巻いて、するすると昇って行く竜巻。先生(エリヤ)の乗った、真っ赤に燃える戦車。 🔥

それが、その先端にあった。

夢中で追いかけようと、走る私の頭上に、ふわりとマントが落ちてきて、視界をさえぎった。

そしてそれは、私の足に絡まった。👣私は顔から地面に突っ込んで転んだ。慌ててマントをむしり取った。

はて? (・・?

あたりは静けさに包まれ、今までの嵐の跡形もなかった。

見上げる空には、ねぐらへ急ぐ鳥たちの一群があるだけだった。🐤

手にしたマントは懐かしいエリヤ先生の物。まだ温もりさえ感じられるそれを、私は引き寄せた。私ははっきりと、天に上って行く先生を見た。🐎それは、まだこの瞼の底に焼き付いている。が、あの後、転んでしまって・・

私は不安になった。

先生の霊の二つ分を求めたが、果たして・・

あれから、自分の中に、何の変化も起こっていない。私はゆっくりと立ち上がった。枯れ葉や草の種が、その服に付着したが、気にならなかった。私はマントを広げてみた。

使い古したそれは、継ぎはぎが目立ち、汚れてもいた。

このマントで先生は、あの川の水を打ったのか。帰る道は先ほど来た道しかないと思った。

ぶるっと筋肉が委縮した。たぶん向こう岸には、預言者学校の仲間が、首を長くして待っているはずだ。☺☺☺☺☺

ざわざわと藪をかき分けて私は急いだ。

太陽の傾きが増したからだ。

こんなにも長い道のりを歩いたのかと、私は首をひねった。道に迷ったか?少し不安になりかけたとき、急に視界が開けた。ヨルダン川がその流れの色を濃くしながら、

そこにあった。岸に立つと、一瞬ぐらりと体が傾き、足元の土が崩れて足が濡れた。

 「先生!!」

なぜか目頭が熱くなった。( ;∀;)

葦のざわつく向こう岸で、仲間が何か叫んでいた。手を振っている。✋ぴょんぴょんと跳ねている者もいる。🐸

マントをふっている者も。私は足元を確かめて、川岸に立った。

「マントだ!

マントで川の水を打つのだ!」

内なる力が私に迫ってきた。抱えていたマントを片手で持ってみた。

お、重い! 

垂れ下がった裾が地面にふれた。私は、はっとして、両手でそれを持った。

「わが主、ヤーウェよ、

私にエリヤの二つの霊を授けられた主よ。今ここに、

その力を、私を通してお示しください!!」

両手でつかんだマントを頭上高く持ち上げると、私は叫んでいた。そうして右手を軸にして、後ろから前へ、流れる川面に力を込めて打ち付けた。

バサ!

鈍い音がした。と、手にしたマントが急に軽くなって、

私の元に戻ってきた。

おお!道が!

乾いた道が真っすぐに続いて、それは仲間の預言者たちの足元へと繋がっていった。彼らの驚きの声が返ってきた。☺☺☺☺☺☺私は走って仲間の元へ行きたかったが、この乾いた細い道の向こうには、幾多の困難が待ち受けていて、もはや、後戻りは許されないのだ。と知ると、踏みしめる一足一足が、乾いた砂底に、ズシリ、ズシリと重かった。

エリシャさ~ん!エリシャさ~ん!」

対岸が近づいて、仲間の歓喜の声の中に吸い込まれると、

もはや、そんな思いも消えていた。

「エリシャさん、先生はどうしたのですか?」

 

「竜巻が起こって、燃える戦車に乗って、🔥天に上って行かれました」

 

「え?!そんなことって・・待ってください。あの時、強風が吹き荒れていたのは、こちらからでも見えましたよ。竜巻ですか?だったら、強風にあおられて、山か谷に持って行かれたのかもしれませんね。よくあることです。どうか探しに行かせてください」

「いや、そういうことではないのだ。天に引き上げられたのだ。先生は、この地上には、もはやおられないのだ」

何度か彼らと話し合ったが、言葉はすれ違ったままだった。そのうち、疲れが急に覆いかぶさって来て、わたしは、早く休みたかった。そんな私は、彼らに言い寄られて、つい、首を立てに振ってしまった。

三日三晩、

預言者学校の屈強な若者50人が夜を徹して探し回ったようだったが、影も形も見いだせず、疲労困憊して戻ってきた。

そうなのだ。先生はもうこの地上にはおられないのだ。

そんなわけで、私はエリコの預言者学校に留まっていた。

 そこにいる間、請われるままに、先生との離別体験を語った。そのことを語れば語るほどに、私の心の中で不思議さが増していった。

そして、先生の後継者としての自覚も、はっきりと見えてきた。先生は孤高の働き人だったが、私には仲間がいる。☺☺☺☺☺☺

先生のマントは今、私の手の届くところに置いてある。

たぶん私は、先生の使い慣れたマントを持ち歩くだろう。主よ、私を通して、エリヤ先生の二倍の働きを、おし進めてください」

跪いて祈るエリシャの声は、低く長く続いて、預言者学校の夜は更けていった。🌙

 

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欲しいものは何?🎁

バシャ!

鈍い音がした。

水しぶきが私の顔をぬらし、大きな魚が一匹、水面に躍り上がって水藻に消えた。

私は自分の外套で水面を打ったのだった。

その使い古した外套は、預言者活動を共にした、いわば私の一番近しい同士だ。それで水を撃てと、内なる声が命じたのだ。

 内なる声。

 突然、雷のように私の脳天を撃ち、熱を帯びたそれは、

私の体力を消耗させた。しかしその声は、祈りに専念した後などに、静かに訪れるのが常だった。

罪の赦しを請い、心を清めていただいて、賛美をささげ、身をもたげると、微かな何かを感じるのだ。

頬にあたる空気のながれ、風に揺れる小枝のささやき、岸辺に打ち付けるさざ波のつぶやき。

 そのような物とは異なる内なる気配は、時に、私を取り囲む空気の層の中からも。

私の五感は、確実にそれをとらえることができた。

そして、

母体の中でゆるゆると運ばれている、幼い命のような、

不思議な感覚に浸るのだった。

水鳥が慌てて水面をかけて行く。

エリシャが身を乗り出し、50人のともがらの驚きが、打ち寄せては、引いて行った。

 ざわざわと水が騒ぎたち、そして、せき止められた水が壁となり、乾いた道が目の前に現れた。私は川底に足を踏み込んだ。

ああ、

我ら先祖を引き連れ、エジプトの地から決別するため、

乾いた紅海の中を歩まれたモーセよ。これは私と、この世とを区切る結界なのだろうか。

 アッというまに渡り切り、川岸に立つと、

「あっ!水がまた・・」

と、うわずったエリシャの声。

私はそのまましばらく、杣道の中を進んだ。目の前にわずかばかり視界が開けた。

すると、

太陽が雲に遮られ、あたりが急に暗くなった。私は振り返って言った。

「エリシャよ。私があなたを離れる前に、私に何を求めますか」

「あ、え?!」

 エリシャの喉が大きく動いた。

無防備に胸もとで開いた手がプルプルと震えていた。

あ、あなたの、に、二倍の力を。✌二倍の力を、私に授けてください。」

変にうわずった声で彼は言った。

「それは難しいことだが、私が、天に引き上げられて行くのを見るならば、あなたはそれを得るでしょう。」

エリシャは目を見開き、コクコクとうなずいた。

ゴおオーオオ!!

 

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その風の音は、今までに聞いたことのないものだった。

髪は乱れ、衣の裾が翻った。草木が騒めきだった。私たちは思わず西の空を見上げた。おお、雲が引き裂かれて行く。雲に包まれ、沈みかかっていた太陽が、激しい閃光を発して、目に飛び込んできた。

その中に、一つの黒点が現れ、みるみる大きくなって迫ってきた。

それは、炎の塊で、真っ赤に燃える馬と、戦車が姿を現した。

再び突風が巻き起こって、私とエリシャの間を引き裂いた。

私たちの間に、あの燃える戦車が割って入り、私の体はその中に吸い込まれた。

エリシャの体は弾き飛ばされていた。

彼の悲鳴が聞こえた。

川の向こうで、慌てふためくともがらの姿が見えた。

「エリヤさまぁぁ!!」

エリシャが手を伸ばしながら、今まで見たこともない形相で走ってくる。

「わが父、わが父‼イスラエルの戦車と、騎兵よ!!」

彼の声が、かき消され、その姿が急激に小さくなって消えた。

私の乗った火の車は、恐ろしい勢いで高みを目指して突っ走った。振り落されそうになる体を必死に支えていると、

するり、と、マントが私から離れて行った。それを目で追おうとしたが、ただ、炎の色しか見えなかった。

 

・・・・

 

熱くなかったのですか?🐤

🔥いいえ、全然。

 

怖くなかったのですか?🐤

🏇ぜ~んぜぇん。

 

その後、どこに行ったのですか?🐤

🏠それは今、

私の口からは言えません。

ただ、今までに感じたことのない、満ち足りたときの流れの中にいることだけは、お伝えできます。

そして何百年後かに、尊いお方をお迎えするため、⛅雲に乗って地上に現れることも。

 あっ!そうです。

 あわただしい離別の準備期間中に、私は内なる声の導きのままに、一通の手紙をしたためました。その内容は厳しいもので、ユダ王国、五代目の王様宛てのものです。👑

不思議です。(・・?

今、ユダ王国の王様は、信仰深い四代目、ヨシャパテ王様なのですから。

私は手紙を書いたのですが、その手紙が今、どこにあるのか、わからないのです。(・・?

果たして、

存在していない未来の王様に、無事に届くものでしょうか?📭

 


 

 

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記念の場所

ギルガルからべテル。

べテルからエリコへと神様は私を導かれた。

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しかしそれは、

私自身の望みだったような気がするし、エリシャの為でもあったのではないか,とも思う。(・・?

 「ここにとどまっていなさい。」
 と私がエリシャに言うたびに、瞼を激しく動かしながら彼は言った。(´;ω;`)ウッ…
「主は生きておられます。また、
あなたも生きておられます。私はあなたを離れません」 
 それは今までの私の来し方でもあり、若き日の自分を見るようでもあった
その言葉は、夜の白むまで、呻き、嘆き、苦しみ、もがきながら、吐き出してきた言葉だった。
私は寂しい山峡で育った孤児で、身にまとう物も粗末だった。預言者としての教育を荒野でしていた時から、まとう物は毛衣だった。髪も伸び放題で、人々は私を見ては、けげんな顔をしたものだったが、私はその異相をやめなかった。
 私の預言者生活は、激しい戦いの日々だった。
それまで、人を攻める言葉を履いたこともなく、人をなじることなど全くない、静かな生活だったから。
 
あれ以来、
嵐の中でもてあそばれる枯葉のように、私の心は激しく震えておびえていた。そんな私が、告白する言葉がこれだ。
「主は生きておられます。
 私はあなたを離れません」
 
たびたび、時を忘れて祈り続けた。
朝日に染まる妙なる雲の、その雲の隙間から光が差し込んで、目が奪われることもあった。それらの光の中に身を置くと、活力が全身にみなぎり溢れて、難しいご用を全うすることができたのだった。
 
べテルはその昔、アブラハムが旅の途中で、近くに立ち寄り、祭壇を築いている。ヤコブは、長子の権を兄から奪ったことで、その報復を恐れ、この地で夜を徹して祈った。
その折に、
という名を賜った記念の場所であり、我ら民族の信仰の原点となった所だ。私はこれらを記念して、ここに預言者学校を作った。
「エリシャよ。
これから、どんなことが降りかかってこようとも、
この場所を忘れるなよ。
ご先祖様の祈りの積み重ねてあるこの場所を。
その場所をいつも、お前の心の中に確保しておくのだよ。」
 私は道の連れずれにそれらのことを語らずにはいられなかった。私たちは赤茶けた細い道を下りて、預言者学校の門をくぐった。 創始者でもある私は大歓迎を受けた。
その帰り際、若い預言者がエリシャに駆け寄って来てささやいた。
 「神様が今日、エリヤ様をあなたから
 取られることを知っていますか?」
 
 「はい、知っています。
  でも、
  あなたがたは黙っていてください。」
 
少し強張った声が風に乗って私の元に届いた。
そして、相手を振り切るようにして、エリシャの駆けてくる足音が近づいてきた。私たちはこれからエリコに行くのだ。
エリコも、イスラエルの民にとって記念すべき町の一つだ。そこは、ヨルダン川から西に9キロの所にあった。
あったというのは、今はがれきの山になっているからだ。
今朝,私たちが出発したギルガルは、かつて、ヨシュアの総司令部のあった場所だ。エリコはそのギルガルと、ヨルダン川とのちょうど中間に位置していた。
 
約束の地は、手放しで我ら民族に与えられたものではなく、先住民族を倒して、手に入れなければならなかった。
 砂漠を彷徨うこと40年、武器を手にしたこともない民だった。
それがこれから、力ずくで踏み込んでゆかなければならないのだから、相当なプレッシャーだったはずだ。そこで神様は、民に自信を植え付けさせるために、不思議な方法で堅固なエリコの城壁を崩された。ご自身のお力を見せつけられたのだ。
 お前たちには私がついているぞ!
 とばかりに。
 「おおそうだ。
 エリシャよ、このがれきの山こそ、
 力あるお方が我らの神である証なのだ。
 そしてこのお方が、
 お前と共におられるのだよ」
 
私がここに預言者学校を創立したのは、神様のお力を忘れないためなのだ。
私はここでも色々な引継ぎの手続きを手際よくこなして、同労者と別れを惜しんだ。
エリシャはまたもや、同じ質問をさているようだ。幾人かの輩に囲まれ、顔を真っ赤にして何か言っている。 

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最後の行く先はヨルダン。
私たちはだんだん口数が減り、ただ、土ぼこりをまき散らして歩を進めた。細い緑の稜線が見えてきた。川の匂いもしてきた。そして、私たちを遠巻きにして、預言者のともがら50人ほどがついてきていた。
 
私はずんずんと川岸に近づいて行った。そして水分を含んで色が変わっている、柔らかな土の手前で止まった。エリシャが私にぶつかりそうになって、息をつめて止まったのがわかった。
 
太陽は傾きを増していたが、照り付ける力はまだ衰えていなかった。雲一つない空。吸い込まれそうな予感に私の身は震えた。
 
         🐤もピョピョついて行くのだ!!
             決定的瞬間を、パチリ!📷
 
 

対決!カルメル山

  エリヤさんはこのところ超多忙。

   預言者学校の引継ぎ、

   預言者仲間にエリシャの紹介。

   その合間に色々な人からの相談やら何やらで、

   寝る間もないほどです。🐤ぴよ!

 

 

 

久しぶりに暇ができて、私は窓辺に置かれた、古びた小さなテーブルの前の椅子に腰かけた。涼やかな風が私の気持ちをほぐしていく。

それにしても、エリシャはよくついてくるものだ。いつ根を上げるかと思っていたが、最近は目つきが変わって来たなぁ。

「神様、感謝します。」

 瞼が急に重くなってきた。💤ギルガル、それが私の生まれ故郷だ。その昔、モーセの後を継いだヨシュアの一行は、ヨルダン川をはさんで、目の前に広がる約束の地を見た。すでに贈与の地は支族ごとに決まっていた。

しかし、私の先祖は、神から賜るはずだった約束の地を蹴ったのだ。

理由は、家畜に適した地、ギルガルが気にいったからだ。(⋈◍>◡<◍)。✧♡

麗しい地ではあったが、同族とは川で隔てられた。そのため、常に周辺諸国の脅威にさらされることになり、イスラエルの心配の種ともなった。そんな不信仰の支族にもかかわらず、神様は私を心にかけて下さり、預言者としての訓練を、荒野でうけさせてくださった。厳しかった。

だが、先祖の汚名返上のため、全力で主にお仕えしようと、若かった私は誓い、苦しい訓練にも耐え抜いたのだ。

 そんな訓練を私が積んでいたころ、イスラエルの王アハブは、バアル、アシュラ信仰の盛んな地から、妻をめとった。名はイゼベルといった。

結婚と共に偶像も持ち込み、王は積極的に宮を建て、祭壇を築いた。

 これに神様は怒られたのだ。

私が、荒野から王のもとに遣わされ、神の怒りがどんなに激しいかを、3年6か月もの異常気象で示したのだ。

その時、私はケリテ川で鳥に養われ、川が枯れると、べテルへと導かれた。

べテル?

イゼベルの出身地ではないか!バアル、アシュラ礼拝の本拠地ではないか!その地も神の怒りに干上がっていて、

緑のかけた世界が広がっていた。

そこに、やせ細った寡婦とその子供がいて、彼らを助けた。

そして、私は3年も、やもめの家に滞在した。🏠

 私はアハブ王の元へ遣わされた。👣

イスラエルがとんでもないことになっていたのだ。

イゼベルはバアルの預言者450人を養い、次々と真の神の預言者を迫害していた。それを聞いて、👂 見て、👀

私の心に沸々と怒りが込み上げてきた。(# ゚Д゚)

私の後ろには、常に真の神様の存在があったので、私は王の前でも恐れはなく、大胆に語ることができた。

「カルメル山で対決だ!どちらの神が雨を降らせるか!」☂

 バアルの預言者450人対、私一人でだ。

そして、それは私エリヤの劇的な勝利で終わった。

それを知った民衆は、狂喜乱舞した。その勢いに乗って、ずぶ濡れの中、バアルの預言者たちを倒したのだった。

しかし、それを知ったイゼベルの言葉に、私は臆した。

 「エリヤを殺せ!その仲間もだ!」

 疲れ果てた私に、その言葉は稲妻よりも恐ろしく、胃が痙攣を起こしたほどだった。あれほどまでに強烈に、神様の力をこの身を通して表してくださったのに、あの時、私はどうしたというのだろうか。

勝利の言葉に舞い上がり、己の力でしたかのように錯覚してしまったのか。

今、思い起こしても身震いがする。

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40日40夜の長旅。

それは、ただ、ただ、神様の哀れみだった。

強行のはずなのに、私はあまり覚えていないのだ。ただ何者かに引きずられるようにして、歩いていたように思うのだ。(・・?疲れて倒れそうになる私を、

そうだ!確かに!

温もりのある逞しい腕を・・ああ、はっきり思い出せない!!💦

 気付けば、偉大なモーセ十戒を頂いた、ホレブ山の山頂近くの洞穴の中にいて、激しい落雷と風の音に目が覚めたのだ。

 嵐の中であの方の声が聞こえて、慌てて入り口近くまで這いだすと、

 「お前はなにをしているのか?」

 と言われた。

 イゼベルが報復として、あなた様の預言者を全滅させ、私一人が逃れて、ここにいます」

 と私が言うと、

 「ハザエル、エヒウ、エリシャの他にも7000人もいるではないか」

 と神様は言われた。

その言葉に私はハッとして、泣いた。( ;∀;)

孤軍奮闘だと思っていたのは自分の傲慢だった。私の気負った心がすっと無くなった。

 エリヤの首が、かくんと揺れて、目の前の小さなテーブルに倒れ込んだ。

 今やアハブ王は戦死し、息子アハジヤが王となった。その彼も亡くなり、弟のヨラムが王となった。オムリ王朝の終焉は近い。

 一陣の風が、小さな窓の戸をカタカタと鳴らした。

 「うっ」

 私は体をもたげ、コリコリと首を回した。寝ていたのか。夢を見ていたのか。両手のこぶしを上にあげながら、

腹の底からこみあげてくるものを、椅子の背に背骨をゴリゴリ押し付けながら、💺

 「ゥ、う~ん」

 と吐き出すと、心配そうなエリシャの顔が窓越しにあって、目が合った。👀

 私は言った。

 「主が私をべテルに遣わされた。お前はここに留まっていなさい」

 突然の私の言葉に、エリシャの顔が真っ赤になって、窓枠にかぶりついてきた。

 風が吹いて、エリシャの荒い息遣いが耳元に届いた。

私はそれで満足した。