ピヨピヨひよこ日記

自分流に聖書を読んでいます。

聖書を自分流で読んでいます。

悪いのは私です‥

二ネべの町を一望できる丘の上に、銀髪の男が立っていた。🗻

その髪は太陽の光を受け、きらきらと輝いていた。✨

手には干からびた唐胡麻*1があって、かさかさと乾いた音を立てていた。

 「お前は労せず生えたトウゴマの、枯れたことを惜しんでいるのか。私は12万人の民と多くの家畜の命を惜しむ」

 その言葉を彼は引きずっていた。

そして、ここ数か月間の自分の行動が、走馬灯のように目の前で回っていた。

 ヤラベアム王2世の政策に賛同し、国力回復に尽力を注いでいたヨナ。そんな彼に神様の言葉が下ったのだった。

 「二ネべに行き、民に私の言葉を伝えよ。『二ネべの罪ゆえ、神の怒りが下るぞ!』と

 二ネべと聞いただけで、虫唾が走った。イスラエルは当時、アッシリアに押さえつけられていて、貢ぎも納めていた。二ネべはその首都だ。

 

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 「神の怒りが下るって?!⚡

よいではないか。

我らを苦しめる敵国だ。その首都だ。

どうぞ、彼らを苦しめて滅ぼしてください」

 ヨナはそう思った。

そんなわけで彼の足は自然と、二ネべとは真逆の方向に動いて行った。追い立てられるような、神の言葉から逃れるために。👣

 たどり着いた先が、ヨッパだった。その地はダン族に神様から与えられた地だったが、土着のペリシテ人を滅ぼすことかなわず、地中海沿岸の地域へと押しやられていたのだった。 古くからの港町で、活気にあふれ、たくさんの船が停泊していた。昔、ソロモン神殿を建てるとき、レバノン杉を運び出す通関手続きの港だった。

 

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 「さあ、さあ!タルシシ行きだよ~!最終便だよ!もうすぐ出航だ!乗った、乗った!おっと、気をつけな!足を踏み外すんじゃあないよ!]

おりしも、積み荷を終えた大きな船が、とも綱を解き始めていた。ヨナは走った。

 「おお~い!待ってくれぇ~!

 乗せてくれぇ!」

 息を弾ませて船に飛び乗ると、船はゆっくりと岸を離れた。🚢 波に身を任せた船上で、遠ざかる岸壁を眺めていると、ヨナの瞼は重くなってきた。

 タルシシはスペイン南部の都市で、ソロモン王治世の頃は盛んに交易をしていた。金、銀、鉄、鉛などの産地で、加工にも優れていて有名だった。

 ヨナは、人目を避けて船底に降りて行った。寝付かれない日々が続いたせいか、横になるとすぐ、いびきをかき始めた。

どのくらいたったのだろうか?ヨナの体が、ごろごろと左右に転がって、眼が覚めた。

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「わあ!!

 誰だ!

 寝ているのか!

 起きろ!

 嵐だ!

 船が沈むぞ!」

 はて?ここはどこだ?

ヨナは薄暗い船内を見渡した。

 それから、みんなの前に引きずり出された。

そこには、恐怖に青ざめた人々がいて、それぞれの神々に助けを求めていた。強風に吹き上げられた雨が波しぶきと混ざって、甲板にぶちまかれ、足が救われそうになる。船が傾くたびに、人々は悲鳴を上げ、身近の物にしがみつくか、ゴロゴロと転がった。

 船長は、まなじりを決して、必死に指示を出していた。すでに帆は畳まれ、マストに縛り付けられていた。

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「積み荷を捨てろ!

 船を軽くするんだ。

 急げ!」

 それでも嵐は一向にやまず、波風に押され、船の傾きが増すだけだった。

 「こんな嵐は初めてだ。

 お前さんたちの祈りも、

 どうやらあてにならない」

 万作尽き果てた船長は血走った目で、恐怖に震える乗船者を見回した。

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「何かがあるんだ。

 誰だ?神様を怒らせている奴は!

 いいか、今からくじ引きをする。

 これで原因を突き止める」

 そんなわけで、次々とくじ引きが行われ、ヨナの番が来た。

  あっ!

 周囲の目が彼の指先に集中した。👀👀👀 赤だ!赤い印だ!船員の一人がヨナの胸ぐらをつかんでその頬を殴打した。

 「何をしたんだ!

 どこから来た!

 何のために乗船したのだ!

 話せ!」

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口の中が切れ、ぬめとした液体が溢れたが、ヨナは飲み込んだ。くじを引く前から彼は観念していた。

 「私の名前はヨナ。預言者だ。

 ガリラヤのナザレの近くの

 ガド・へフェルから来た。

 神様から逃れたかったんだ。

 しかし、それは無理なこと。

 万物をご支配なさるお方から、

 逃れることなど不可能だった」

 「なんてこった!

お前さんのおかげで、俺たちも海の藻屑か!一体どうすりゃあいいんだ!お前さんの神様に助けを求めよう」

 ドド~ン!!🌊

 波が船の横腹を打った。メリメリと船が悲鳴をあげ、人々の阿鼻驚嘆が加わり、船は大きく傾いた。動くものはすべて、船の壁に叩きつけられた。海水が人々の頭上に降り注ぎ、大きく流れ込んできた海水に飲まれた。

 「皆さん、この嵐の原因は私です。

 すでに覚悟は出来ています。

 私を海に投げ込みなさい。

 そうすれば嵐は止みます」

 吹き付ける風と波で、切れ切れになってしまう声。

 「おい、みんな。

 こいつの神様に祈るんだ。

 人殺しにはなりたくないからな。

 だが、このままではいけねぇ。

 ああ神様、

 俺たちに罪をおっかぶせねぇでください。

 今からこいつを海にぶち込みますが、

 こいつの罪も許してやってください」

 とかなんとか、みんなが一斉に祈ってから、ヨナは屈強な水夫に担ぎ出されて、泡立つ海中に放り込まれた。

  湧き上がる白い波頭の中に見え隠れする深い藍色の海中へ、ヨナの姿は一瞬に見えなくなった。その後を追うように荒波は吸い込まれ、海上は一瞬で凪いだ。

 「はぁ~~???」

 船上のみんなはあっけにとられ、肩透かしを食ったような感じで、明るくなった空を、まぶしそうに仰ぎ見た。

太陽が顔を出していた。☀

そしてどこからやってきたのか、

真っ白な海鳥が船の舳先に止まっていた。🐦

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・・・・・・・・・・・・・

 🐤・・果たしてヨナの命運やいかに。ぴよ!

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*1:別名ヒマ、種からひまし油ができる。春に種まき。夏には二メートル近くまで伸びる。傷に弱く、少しの傷でも、すぐ枯れてしまう。

 

 

 

頼み事とは

エリシャの白骨が死者を生き返らせた!!💀

エリコの町は沸き立っていた。Σ(・□・;)

 

ところで、白骨になる前のエリシャは、預言者の一人に、

こんなことを頼んでいた。

「急いで、ラモテ・ギレアデへ行ってくれ。

 何のために?

 「ヨシャパテの子エヒウを訪ねて、油を注ぐのだ。

『主は言われる。あなたをイスラエルの王とする』

 そう言って、急いで帰ってきなさい。」

 

この人、腰をからげて走って行った。

い、韋駄天走りだ!🏃

エリシャは何を急いでいたのか?

自分の命が尽きる前にやるべきことがあった。

が、体が動かない。

それでこの韋駄天仲間に頼んだのか?🐤

 

とにかく、預言者の一人が急いで行ってみると、軍長会議の真っ最中。周りの人の制止を振り切って、ずかずかと部屋へ入り、エヒウを別室に伴い、油を注いで、エリシャの言葉を伝えた。

 

は、これでは「怪しいやつめ!」

って、捕まってもおかしくないね。🐤

それで、韋駄天か?

 

エヒウが部屋に戻ると、いぶかる軍長たちに、彼は言った。

 「私は今、油を注がれた。イスラエルの王となるためだ」

 

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居合わせた者たちは、どよめいて、階段の上にそれぞれの上着を敷き、エヒウを立たせたというから、なんとなくそんな雰囲気があったんだ。🐤

 

「今がチャンスだ。ヨラム王は戦傷のためエズレルで静養中だ。そのうえ、ユダの王アハジヤが見舞いに訪れていた。好機到来だ」

エヒウは仲間の援助を受け、両国の王を倒した。

 

エリシャはこの好機を逃さずに、俊足を誇る預言者学校の若者に依頼したのか?🐤

 

イスラエルの王ヨラムは、ナボテの畑に放置され、

母イゼベルは、城壁から突き落とされた。これはエリヤの預言のとおりだ。そしてまた、預言者仲間と、主の僕たちのかたき討ちでもあったのだ。

 そのイゼベル(叔母)の血を引く、ユダの王アハジヤ。彼も矢で射抜かれて死んだ。

 エヒウは時を置かず、●アハブの子70人。●エズレルの地でアハブの家に属する者、全て。●サマリヤから王たちの安否を尋ねて来た、アハジヤの身内の者たち。●サマリヤに残っている、アハブ家にかかわりのあった人々。

上記すべての命を絶った。

主がエリヤに告げたことの成就だ。

 

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そして、イスラエルの神を信じる彼は策を練った。

「自分は熱心なバアル信者だから、バアル神殿で大集会を開く。バアルの預言者、祭司、信者は集まるように。

欠席する者は殺す!」

脅しですね。( ゚Д゚)

だからみんな集まった。だから、神殿広場はぎゅうぎゅうずめ。そして、神殿の外には70人、いえ、80人の兵隊。

その手には剣が!

 そして、エヒウの言葉が恐ろしや!

一人も逃すな!逃せば己の命でつぐなえ!!

 

はああ・・・・ 

想像するだに、恐ろしやぁ~~~。。。

 

悪女イゼベルの娘で、夫アハジヤ王の妻、アタリヤの名が出てこなかったけど? 

どうしたのか?

 

夫アハジヤが亡くなると、妻アタリヤは、その一族を滅ぼし、自分が王の座に就いた。

その時、自分の孫にまで毒瓜を伸ばしたが未遂に終わった。

7年後、難を逃れた王子を匿っていた、祭司エホヤダに殺された。

あの時、エヒウが見逃していなければ・・

 長い偶像礼拝の後、誠の神様を礼拝する方法もわかず、

野放しにされた民。だから、やっぱり、あれしかありえないと、人々は金の子牛礼拝へと・・・

エヒウは軍人で、

民を教育する方法が分からなかったのか?

預言者学校の生徒たちはどうしていたのか?

一生懸命働いていたと思うけど、

人手不足だったのかも。

 

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そういうわけで、エヒウは神様のお怒りを被った。

しかし、彼の業績を鑑みて、お前の家系は四代までだ、とお情けもいただいた。

 が、

 お怒りはやまず、国力の衰えたイスラエルの領地は、隣国ハザエルに踏みにじられることに。ヨルダン東、ギレアデの全地、ガド、ルベン、マナセの地、アルノン川のほとりのアロエルからギレアデとバシャン。

     

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わああ!大変!!!Σ(・□・;)🐤

 

かって、ハザエルに「あなたは王なる」と預言したエリシャ。その時流した涙の意味がこれだったんだ。

未来が見えるって、辛いこともあるんだね。😿

 

 

 

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物凄い執念!! 

🐤久しぶりのエリコの町。

街角のあちらこちらから、子供たちの声が聞こえてきて、うれしい!これも、エリシャさんのおかげ。

ぴよ!

ひよこは今、親切なおばさんの家にいます。

少し町から離れていて、おばさんは自給自足の生活をしています。久しぶりに会って、一通りのあいさつが終わると、おばさんは言いました。

👩「エリシャさんは、今どこにいるの?」

 🐤「彼は今、療養中、、いや、、亡くなられました」

私はエリシャさんが病気になったのを知って、急いで彼の所に尋ねたのだけれど、あの時すでに、回復する見込みのない病で、もうベットからも起き上がれないほどだったんです。(´;ω;`)ウゥゥ!

 

👩「えっ!そうなの?

ヨラム王、エヒウ王、エホアハズ王、そして、今のヨアシ王様のためにも、ずいぶんと貢献なさっておられましたよね」

 🐤「そうです、そうです。そんなわけで、ヨアシ王様がお見舞いのために下ってこられて・・」

 👩「下って来られたってことは、首都エルサレムから、

気候の穏やかな海沿いの町にでしょう?」

 🐤「たぶんね。王様がお見えになると、突然、東側の窓を開けさせて、矢を射るようにとすすめられたのよ。

王様が矢を握ると、エリシャさんはやせ細った手をその上に重ねて、何やら祈っていたわ。病人の手とは思えないほどの握力に、王様はチョットびっくりしたのがわかったわ。」

 👩:「あなたよく知っているわね」

 🐤:「ええ、わたし、エリシャさんのファンなので…」

 👩:「それでもって、療養先の地名がわからないのぉ???」

 🐤:「それはチョット横に置いときましょうよ」

 :「さあ、矢を射なさい」

 🐤:「瀕死の人の声とは思えなかったわ。王様は矢を構え、力を込めて弓弦を引きました」

 👑:「ハッ!!」

 と腹の底から声を出して、矢を放ったの。

王様の手を離れた矢は、窓の外へ、アッという間に見えなくなったの。

 ★:「お見事!マペクでスリヤ軍に勝ちますぞ。もっと矢を射なさい」

 🐤:「エリシャさんの声にはりが出て、王様はまた弓を引いたのね。三回も矢を放って、やめたんだけど。

ゴボゴボとエリシャさんの咳がひとしきり続いて、荒い息を吐きながら言った言葉がこれ。

 ★:『なぜ辞めたのです?矢がなくなるまでするべきだった。そうしたら、三度勝利するだけでなく、スリヤを完全に滅ぼすことができたのに。残念だ。ゴボゴボゴボ。』

 🐤:そんなことがあってから、エリシャさんの命の火が急速に衰えて、ゥ、ウ、亡くなられたのよぉ~~」😿

 👩:「そうなの。(+_+)初めて聞いたわ!大変!!どうしよう!!」

  🐤:「どうしようも、こうしようもないわ。エリシャさんが亡くなったのは、もう一年も前のことよ」

 👩:「そうなんだ。エリシャさんの働きは、

 1、この町の水源を塩で清めた。  

2、同労者のやもめの家族を、油を増やして貧困から救った。💰

3、裕福なシュネムの女の死んだ子供を生き返らせた。

4、誤って毒物が混入してしまった煮物に、麦粉を投げ込んで清めた。🍲

5、パン20個と、一袋の穀物で、100人以上の人を養い、余らせた。🍞

6、アラムのナアマン将軍の皮膚病を、ヨルダン川の水で治した。

7、ドタンでスリヤ軍の大軍に包囲されたとき、恐怖に慄く僕に天の軍勢を見させて安心させた。👀

8、川に沈んだ斧を浮かび上がらせた。

9、戦の時、イスラエルの王に敵軍の様子を知らせて、

  難を避けることしばしば。

10、死後1年経ってエリシャの白骨体に、死者の体が触れると、生き返った。💀

 

🐤:「凄いよね。ぴよ!預言をしたり、奇跡を起こしたり、同労者の経済面に気を配ったり、若い預言者たちの教育、修養場を設けたり、大忙し。

思い出したくもないけど、熊に子供たちを襲わせたり、従者ゲハジを破門にしたり」

 

👩:「あれはゲハジもよくなかった。でも普通、病気にさせるう~?!」

🐤:「まあ、色々あったけどぉ・・」

👩:「お国のために約50年間も働いて、イスラエル王国の未来を思うと、死んでも死にきれなかったかもね」

 🐤:「でもそこは神様オンリーの預言者。💛すべて神様にお任せして、召されて行ったと思うわ」

 

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 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

エリシャは亡くなりましたが、彼の預言どおり、ヨアシはスリヤ軍を三度打ち破り、奪われていたイスラエルの町々を取り返しました。

勝利に沸く民に襲い掛かるのは、モアブ人。彼らの力は年々強くなり、 イスラエルの人々を悩まし始めました。

これは、そんな頃、起こった奇跡です。

 

ある人が亡くなりました。

埋葬するべく遺体を運んでいると、運悪くモアブ人の略奪隊を発見!

どうしよう!どうしよう!

埋葬場所はまだ先だ!あ、あれはエリシャさんの埋葬場所。一時的にここをおかりして、隠しておこう。

そして彼らは、町の人々に敵が来たことを触れ回りました。

来たあー!!

誰かが素っ頓狂な声で叫びました。無人になった町の広場の、その先の門に目を向けると、白い布で足を取られながら現れたのは一人の男。

誰だ?!

モアブの兵士か?

息をつめて凝視する先のその男は、広場の真ん中で立ち止まった。

あいつは俺たちが、エリシャさんの墓に投げ入れたやつだ!どうした?!どうかしているぞ!

身をひそめていた人々がわらわらと飛び出した。そして広場の真ん中に立った男を取り囲んだ。

エリシャさんの声がしたんだ。真っ暗な墓穴の中で。見れば、白骨が青白く光っていて、私の手がその上にのかって、私の体も光っていた。一瞬だった。ぼんやりと洞窟の中が明るくて、気がしっかりしてくると、徐々に私の体から光が消え、エリシャさんの骨も光を失っていったんだ。

嘘じゃあないぞ!

本当だ!

私は生き返ったんだ!

触ってくれ!

エリシャさんのおかげだ!

頼む、水を、

水を、飲ませてくれ!

そう言うと、

男はへなへなと引きずってきた布の上にへたり込んだのでした。

・・・・・・・・

白骨になっても、

死者を生き返らせるなんて!! Σ(・□・;)

 

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驚き桃の木山椒の木・・・

預言者学校で、エリシャのことが話題になるにつれ、

エリコの町の人々にも、その様子は漏れ伝わって行きました。🎤

 そんなある日、その町の住民が代表者共々、エリシャを訪ねてきて言いました。

「 エリヤ様の二倍のお力をいただいたエリシャ様。

お願いがあってまいりました。この町の水質が悪く、非常に流産の多い土地柄なのです。このままでは町は衰退してしまいます。

どうかあなた様のお力で、何とかしていただけないでしょうか」

 エリシャもそのことは気になっていたので、二つ返事で彼らの相談に乗りました。

ここエリコは、海抜250メートルも低い所にありました。

地球上で一番低地にある町といえるでしょう。年間雨量が140ミリしかありません。その代わり無数の泉があって、豊かな水量を保っていました。にもかかわらず水質が悪かった。

 エリシャは町の人に、新しい皿に塩を盛ってくるように言いました。彼らが来ると彼は部屋を出て、この町の水源まで歩いて行ったのです。赤茶けた景色の中、土ぼこりを上げながら。ただ寡黙に歩きました。👣

昼頃になってやっと目的地に着きました。

目の前の大きな岩に沿って回り込むと、視界は一変しました。まぶしいほどの緑が目に飛び込んできたのです。

さわやかな風が、彼らの心を和ませ、目の前には小さな泉が現れました。泉の片面は高い崖になっていました。

その崖の岩の隙間から、絶えず水がにじみ出ていて、岩肌は乾くことなく、つやつやと光っていました。水草がゆらゆらとしている泉の底。その根元では、わらわらと砂が巻き上がっていて、そこが、湧き水であることを主張していました。

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エリシャは塩の入った皿を、形のよい石の上に置き、ひざまずきました。一緒に来た人たちも、彼に倣ってひざまずきました。

 どのくらい祈ったのでしょうか。

緑にさえぎられた太陽の熱は、☀柔らかく、同行した住民たちの眠気を誘いました。その中の一人の体が、ぐらりと大きくかしいだ時、エリシャはおもむろに立ち上がりました。みんなの目がエリシャの後ろ姿に集まりました。👀

彼は塩の盛った皿を両手で持ち上げ、それを左手で目の前に捧げ、右手で一つまみの塩を泉に落としました。

 

パシャ!

 小さな音がした。

それからまた小声で祈ると、こんどは皿の上に残った塩を、泉の中心めがけて投げ入れました。

 バシャ!!

 泉の水が一瞬騒いで、それから何もなかったかのように静まりました。エリシャは振り返って言いました。

 「さあ、のどが渇いたでしょう。泉の水を飲みなさい。🍵

これからこの水が、町の祝福となるでしょう」

 おお!歓声が沸き起こり、町の代表者たちは恐る恐る水をすくってみました。ひんやりとした水が気持ちよく、一口、飲んでみました。

それは今まで飲んだことのない、まろやかで、のど越しの良い水でした。(⋈◍>◡<◍)。✧♡それからエリコの町は、豊かな果物の産地となりました。🍇

町のあちこちで、元気のよい子供たちの声が溢れるようになるまでに、そう時間はかかりませんでした。 

 

 めでたし、めでたし!!エリシャさんの名声は、これで一気に高まりました。

 さて、低きから高きに登れば、また、低きに戻るが道理。

 ああ!!なんてことでしょうか?😿

 エリシャさんが、、、エリシャさんのあそこが、薄かったなんて知らなかったよぉ。

 薄毛の原因は、食生活や生活習慣の乱れストレスによるものが多いとか。「エリヤの二倍を」と、最初っから掲げたスローガンのプレッシャーか。

その重圧。責任。周りの目。期待にこたえなければ・・との焦り。

一体、エリシャの年齢はいくつなのか?

 とにかくですよ、

エリシャさんが、べテルに向かう途中で、小さな子供たちが、彼の禿げ頭を見てからかったとか。

聖書のこの箇所、ダイレクトすぎるよぉ~~~(´;ω;`)ウゥゥ

怒った彼が熊を送って、🐻その子たちを殺してしまったというから、これはやばい!!

やばいですう~~~

 

エリシャさんのファンになったばかりの🐥としては、

どうとらえたらよいやら。(゚Д゚;)

 この子たちは親にそそのかされて言わされた?

その親とは、エリコの町で水を売って生計を立てていた人たちで、水が浄化されたため、生活が脅かされたためとか。。💰

  あそうそう、このべテルは、かつてご先祖ヤコブに主が現れ、✨彼を祝福した場所でした。

ヤコブはそこを「神の家」となずけた場所。 その場所が「金の小牛礼拝」のメッカとなっていることに対する、神様の怒りが、エリシャを通して爆発したのか?

 

🐥としては青天の霹靂。

訳が分かりません~~。

このまま通り過ぎるしかありません。

それでいいのか!と思いつつ、ツツゥーと_____⛸

 

追記:

あ、いえね、

ある会社の話なのですが・・

男性の頭皮から採った髪の毛の元になる細胞を培養し、大量に髪の毛を増やす技術を開発したとか・・もう、だいぶ前になりますが・・

2020年には実用化を目指しているとか。

これって、ノーベル賞ものでは?

 

追:今日は2021年9月9日です。

思いがけないコロナ渦で2020年のオリンピックが一年遅れになり、今年、無事終わりました。一時、感染者は増えたものの、このところ減少しています。

ノーベル賞ものの話はどうなったのか?

 

 

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二倍の力を

「わが父、わが父、イスラエルの戦車よ!その騎兵よ!」  

 

目の前で、黒く細く渦巻いて、するすると昇って行く竜巻。先生(エリヤ)の乗った、真っ赤に燃える戦車。 🔥

それが、その先端にあった。

夢中で追いかけようと、走る私の頭上に、ふわりとマントが落ちてきて、視界をさえぎった。

そしてそれは、私の足に絡まった。👣私は顔から地面に突っ込んで転んだ。慌ててマントをむしり取った。

はて? (・・?

あたりは静けさに包まれ、今までの嵐の跡形もなかった。

見上げる空には、ねぐらへ急ぐ鳥たちの一群があるだけだった。🐤

手にしたマントは懐かしいエリヤ先生の物。まだ温もりさえ感じられるそれを、私は引き寄せた。私ははっきりと、天に上って行く先生を見た。🐎それは、まだこの瞼の底に焼き付いている。が、あの後、転んでしまって・・

私は不安になった。

先生の霊の二つ分を求めたが、果たして・・

あれから、自分の中に、何の変化も起こっていない。私はゆっくりと立ち上がった。枯れ葉や草の種が、その服に付着したが、気にならなかった。私はマントを広げてみた。

使い古したそれは、継ぎはぎが目立ち、汚れてもいた。

このマントで先生は、あの川の水を打ったのか。帰る道は先ほど来た道しかないと思った。

ぶるっと筋肉が委縮した。たぶん向こう岸には、預言者学校の仲間が、首を長くして待っているはずだ。☺☺☺☺☺

ざわざわと藪をかき分けて私は急いだ。

太陽の傾きが増したからだ。

こんなにも長い道のりを歩いたのかと、私は首をひねった。道に迷ったか?少し不安になりかけたとき、急に視界が開けた。ヨルダン川がその流れの色を濃くしながら、

そこにあった。岸に立つと、一瞬ぐらりと体が傾き、足元の土が崩れて足が濡れた。

 「先生!!」

なぜか目頭が熱くなった。( ;∀;)

葦のざわつく向こう岸で、仲間が何か叫んでいた。手を振っている。✋ぴょんぴょんと跳ねている者もいる。🐸

マントをふっている者も。私は足元を確かめて、川岸に立った。

「マントだ!

マントで川の水を打つのだ!」

内なる力が私に迫ってきた。抱えていたマントを片手で持ってみた。

お、重い! 

垂れ下がった裾が地面にふれた。私は、はっとして、両手でそれを持った。

「わが主、ヤーウェよ、

私にエリヤの二つの霊を授けられた主よ。今ここに、

その力を、私を通してお示しください!!」

両手でつかんだマントを頭上高く持ち上げると、私は叫んでいた。そうして右手を軸にして、後ろから前へ、流れる川面に力を込めて打ち付けた。

バサ!

鈍い音がした。と、手にしたマントが急に軽くなって、

私の元に戻ってきた。

おお!道が!

乾いた道が真っすぐに続いて、それは仲間の預言者たちの足元へと繋がっていった。彼らの驚きの声が返ってきた。☺☺☺☺☺☺私は走って仲間の元へ行きたかったが、この乾いた細い道の向こうには、幾多の困難が待ち受けていて、もはや、後戻りは許されないのだ。と知ると、踏みしめる一足一足が、乾いた砂底に、ズシリ、ズシリと重かった。

エリシャさ~ん!エリシャさ~ん!」

対岸が近づいて、仲間の歓喜の声の中に吸い込まれると、

もはや、そんな思いも消えていた。

「エリシャさん、先生はどうしたのですか?」

 

「竜巻が起こって、燃える戦車に乗って、🔥天に上って行かれました」

 

「え?!そんなことって・・待ってください。あの時、強風が吹き荒れていたのは、こちらからでも見えましたよ。竜巻ですか?だったら、強風にあおられて、山か谷に持って行かれたのかもしれませんね。よくあることです。どうか探しに行かせてください」

「いや、そういうことではないのだ。天に引き上げられたのだ。先生は、この地上には、もはやおられないのだ」

何度か彼らと話し合ったが、言葉はすれ違ったままだった。そのうち、疲れが急に覆いかぶさって来て、わたしは、早く休みたかった。そんな私は、彼らに言い寄られて、つい、首を立てに振ってしまった。

三日三晩、

預言者学校の屈強な若者50人が夜を徹して探し回ったようだったが、影も形も見いだせず、疲労困憊して戻ってきた。

そうなのだ。先生はもうこの地上にはおられないのだ。

そんなわけで、私はエリコの預言者学校に留まっていた。

 そこにいる間、請われるままに、先生との離別体験を語った。そのことを語れば語るほどに、私の心の中で不思議さが増していった。

そして、先生の後継者としての自覚も、はっきりと見えてきた。先生は孤高の働き人だったが、私には仲間がいる。☺☺☺☺☺☺

先生のマントは今、私の手の届くところに置いてある。

たぶん私は、先生の使い慣れたマントを持ち歩くだろう。主よ、私を通して、エリヤ先生の二倍の働きを、おし進めてください」

跪いて祈るエリシャの声は、低く長く続いて、預言者学校の夜は更けていった。🌙

 

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