読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ピヨピヨひよこ日記

自分流に聖書を読んでいます。

聖書を自分流で読んでいます。

もし、そうでなかったとしても・・

     「お父さんそれはだめですよ。
      ベニヤミンを連れて行かなければ・・」

穀物は底をつき、
ギリギリの状態の中でもユダは拒んだ。

     「お前はなぜもう一人弟がいるなどと
      軽々しく言ってしまったのだ。
      黙っていればわからなかっただろうに・・」

      「それが不思議なんです。
      彼は私たちの家族構成を言い当てたんですよ。
      父はまだ生きているか、もう一人の弟はどうしてるかとか・・
      それで問われるままに・・
      まさか、弟を連れて来いなんて言われるとは・・」

ユダは握りこぶしで手のひらを叩きながら言った。

      「お父さんこうしましょう。
       このままではヤコブ(イスラエル)家は
       全員餓死してしまいますよ。
       末の子を私に預けてください。
       私が彼を連れ帰ってこなかったら、
       その罪は、永久に私が負いましょう。
       彼を連れてゆけば、こんなにギリギリまで飢えることもなく、
       今頃は二度も行っていたはずですよ」

ヤコブは言葉に詰まった。
今このときに決断をしなければ
エジプトに行く体力もなくなってしまうかもしれないのだ。
彼は祈り続けていた。
神様の声を聞きたかった。
しかし、神さまの口は閉ざされたままだった。

ヤコブは深い深い思案の末にユダに言った。

      「よし、ベニヤミンを連れてゆくがよい。
       神さまのお恵みがあれば
       二人の子どもも帰ってくるだろう。
       もしそうでなかったとしても・・

ヤコブは落ち窪んだ目を潤ませていた・・・

       「もし、そうでなかったとしても・
        それが神さまの御心ならば・・
        私はそれを受け入れよう」

父の言葉を聞くと、ルベンとダンは泣いた。
父が末の子をどんなに大事にしていたか、
ヨセフのことではめっきりと白髪が増えたことを見ていたから・
そして、自分たちの罪の棘に心が痛んだ。

それでも、時は迫っていたので、
ルベンとダンは弟たちを指図して、エジプト出立の準備を急いだ。

父の言ったように
この地の名産を用意し、前回の倍額の銀を詰め、
袋の中に入っていた銀も持ち帰ることにした。

こうして、慌ただしくエジプトに下った彼らを
エジプトの宰相ヨセフは機嫌よく迎えてくれた。
それだけでなく、自分の家で食事をしようと誘った。
兄弟はビックリした。

執事に案内される道々、彼らは話し合った。
我らの持ち物を奪って、奴隷にするつもりだろうか?・・・
そうして、またも弟ヨセフのことが彼らを苦しめた・・・