アロンの死はモーセにとって、痛手だった。
しかしそれ以上に、己の命が尽きる日も間じかに迫ったことを感じると、彼の心も体もふつふつと燃え上がるものがあった。
新しい指導者の育成をさらに強化した。
ある時、ネゲブに住んでいたカナン人アラデの王はイスラエルがアタりムの道を通ってゆくと聞いて攻撃し、数人を捕虜にした。
これに対しイスラエルは神様の許可をえて、仲間を奪い返し、その町を破壊した。
彼らはホル山から紅海の道を通ってエドムへ行こうとしたが、民がまたぐずった。
(この辺は行ったりきたりしていて、場所の特定が難しいですね。
彼らは、アラデ王に勝利したとき、土地の美味しい味を覚えちゃったのだろうか?)
「水も無いし、こんな粗悪な食べ物はもう嫌だ!」と叫びました。
(でももう、エジプトに帰りたい、と言う者はいませんでしたね)
そこで神様は毒蛇を放ったので、人々はバタバタと倒れました。
人々は恐怖に怯えながらモーセに言います。
「わたしたちは主に向って罪を犯しました。
蛇を取り去るように、神様に祈ってください」
モーセの執り成しに、
神様は青銅で蛇を造り、それをさおの先に取り付けて
かまれた人は、そのさおの先の蛇を仰ぎ見るようにと言われました。
人々が造られた青銅の蛇を仰ぎ見ると、腫上がっていた患部は見る見る癒されていきましたが、
その蛇を見上げなかった人たちは、苦しみながら死んでゆきました。
この箇所は新約聖書で引用されていますが、それは後のことで・・・今のイスラエルには知らされていません。
イスラエルはさらに進んだ。
オボテ、イエアバリム、ゼレデの谷、そして、アルノン川の向こう側に宿営しました。
それからベエルへと足を進めると、神様が井戸を掘るように言われたので、彼らは歌を歌いながら井戸を掘った。
それから、マッタナ、ナハリエル、バモテ、バモテからモアブの野にある谷に行きました。
とうとう、乳と蜜の流れる地、約束のカナンの地を眺望することが出来る、ピスガの頂(高い山の頂)に到着しました。
そこに到るまでには、アモリ人の王シホンと戦い、バシャンの王オグと戦いました。
神様の励ましの言葉はこうでした。
「彼を恐れてはならない。
わたしは彼とその地とを、ことごとくあなたの手にわたす・・・」
そんな中で、エサウの子孫エドム人の地と、
ロトの子孫であるアモン人の地は、
彼らの所有地として定め
イスラエルの所有地としないようにと神様はおっしゃいました。
戦いの先頭に立つのは、エジプトを知らない若者達です。
神様がおっしゃったとおりに、世代交代が進められていたのでした。
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