ピヨピヨひよこ日記

自分流に聖書を読んでいます。

聖書を自分流で読んでいます。

名門の子・ジムリの虚しい結末・・・

月明かりの中、宿営の外の汚れたものを捨てる場所で人影が動いた。

マントを深々と被っていたが、それは若い女だった。
彼女は女主人の命令で、男でも来ることを恐れるこの場所に、たった一人で来ていた。

女主人の息子ジムリの姿を確かめ、母親である女主人に報告するためだった。

ジムリは優しかった。
時おり彼女は、そんなジムリの視線を感じることがあったが・・
振り向くと、彼の後姿と残り香があるだけだった

それだけで十分だった。

由緒あるシメオン部族のかしらの一人サルの息子は、召使の自分にとって、かなわない夢だったから・・

そんなジムリが、両親のテントを飛び出したのには分けがあった。

先ごろ、イスラエルの若者たちがモアブの娘達に誘われ、異教の神々の祭りに加わったのだ。
彼らは行ってはならなかったのだ。

しかし、砂漠育ちの若い彼らにとって、華美な装いをした若い娘は魅力的すぎた・・
酒を飲み、偶像に供えられた肉を食い、娘たちを抱いた。
慌てて夜の道を引き返してきたものの、これは明らかに契約違反
白黒はっきりさせる神様は怒りました。

こうして、その時の人たちは、人々の面前で処刑されてしまいました。

ジムリの父親はいつも厳格でした。
この事件の後、「おまえもあの者たちと一緒だったのか?」
としつこく彼に詰め寄ります・・

ジムリには身に覚えの無いこと・・
しかし、日ごろの不満がかさなって、テントを飛び出し、その夜は帰ってこなかった。

モーセや民が泣いていた・・
民の不始や、自分たちの無力さに・・・・
そしてまた、静まらない神様の怒りが疫病となって、民を苦しめていたので、どうしたらよいのか分からなかったのだ。

よりによってそこに、若い男女が肩寄せ合ってやってきました。

一見睦まじいその後ろ姿・・
ざわざわと座が揺らめき、絨毯の床が見えると、二人はその中を無造作に通り過ぎ、別の部屋へと入って行きました。

と、突然、また民の中にざわめきが起こりました。
今度は、祭司の子のピネハスでした。

あっつ!!彼の手には長い槍が・・

彼は、若いカップルを追いかけ、奥の薄暗い部屋へと突進しました。


それは一瞬だったので、会衆の中には、何だったのかわからない人もいました。


ジムリは背中に強い衝撃を感じた。
目の前のコズビがウッ!!と短く呻いた。
そして、そのまま二人は床にのめりこんだ。

温かな鮮血が服を染め、絨毯に広がっていった。

ジムリは遠のいてゆく意識の中で何かを言おうとした・・・
「と、とうさん・・な・ん・で・・・」

会見の幕屋の中は、人々の悲鳴と足音でひっくり返ったが、それはもう、ジムリの耳には届かなかった・・

彼女はこれらのことを、切れ切れに巷で聞いた。

そして昨夜、目を真赤に泣きはらした女主人に呼ばれたのだった・・
息子の亡骸を確かめてきてくれと・・

空が白みはじめてきた。
彼女は悪臭に胸をむかむかさせながら起き上がった。
・・・・・  

後日談ですが・・・・
ジムリと一緒に亡くなったのは、ミデヤンのかしらの一人、ツルの娘コズビでした。
若い二人が事切れた時、猛威を振るっていた疫病が止んだとあります。
とにかく神罰だったわけで・・
その結果2万4千人が亡くなったそうです。


槍を突き立てたピネハスは、神様に喜ばれて
「わたしに代わって、わたしの怒りの元を処分してくれた、よくやった」
というわけで

『平和の契約を彼に授ける
 その祭司職は永遠に彼と彼の子孫に受け継がれるのだ』
 とおっしゃっています。

でも、この事件、これで終るわけではありません。

旧約の神様は「目には目、歯には歯」ですからね。

{{{戦闘準備開始!!}}}
となるわけですが・・・

一体、戦争に従事できる男達は何人いるのか。

ということで、第二回目の人口調査をすることになりました。

以前数えた事がありましたが・・
あれから色々ありましたから・・

増えたのか減ったのか・・

さて、どうなのでしょう。

気になりますね・・・・・

聖書にはジムリがなぜあんなことをしたのか書いてありません。

思春期の子育ては難しいですが、
あきらめないで・・