死者約4000人
今、イスラエルはぺリシテ人と戦っています。
結果は芳しくなく、上記のような数字が出てしまっています。
昼も夜も、巧妙な作戦を立て、優秀な戦士を送り出しているのにです。
策は出尽くしたのです。(_ _|||)
ランプの明かりがゆらりとゆれました。
「そうだ!神様の箱をもってこよう。
神様が共に居られれば、臆することはない。
それを担いで出陣すれば、必ず勝利を得るはずだ!」
「おお!!そうだ!!」
「なぜもっと早くそれに気づかなかったのだ」
そのアイデアは、天からのもののように思え、
萎えていた彼らを奮い立たせました。
「急げ!そうだ、今すぐだ!」
「おお〜い。来たぞ〜、神様の箱だ!」
待ちきれずに、見に行った兵士が駆け戻ってきて叫びました。
素晴らしではありませんか、
ケルビムの羽がきらきら輝いているのが見えてきました。
傷ついた兵士も立ち上がって、喜びの声を上げ、
手を振る者、駆け出してゆくもの、何か太鼓のようなものを叩く者(ノ≧∇≦)
とにかく、
負け続きのイスラエル軍の中は、一瞬にして、
お祭り騒ぎのようになってしまいました。(*≧艸≦)
みんなの大歓迎の中を、しずしずと運び込まれた神の箱には、
祭司エリの息子、ホフニとピネハスが付き添っていました。
この騒ぎは、すぐに敵の陣営にも知らされました。
「これは大変なことになったぞ!!」
なぜなら、イスラエルの神様の偉大さは、周辺諸国に知れ渡っていたからです。
そうです、あの最強のエジプトから
さまざまな業を持ってイスラエルを導き出し、
荒野で40年間もその民を養い、約束の地へと導いた神様です。
ぺリシテ人は頭を抱えてしまいました。( *´ノд`)
「何を言っているんだ。ここまで勝ち進んできたんだ。あと一押しだ。やるしかないぞ!!それとも、以前奴隷だったやつらの奴隷になってもいいのか」
「そうだ、そうだ。今以上に気を引き締めてかかれ!」
「おお!!」
恐怖に突き動かされたぺリシテ人は、がむしゃらに突き進んで行きました。
・・・
どうしたのでしょう?
イスラエル軍の姿が見えません。
あ、ぺリシテ人の兵士がいますね。
ちょっと聞いてみましょう。
「すみませ〜ん。この戦の結果は・・」
「はははは。。。。
イスラエルの神なんて、チョロィものさ。
どうだい、あれが、彼らの神の箱だ」
「それで・・ハァ━(-д-;)━ァ... あの箱はどうなさるので・・」
「そうだなぁ・・、壊すにはもったいないからなぁ。
神様が一つ増えたとゆうことで、
戦利品はエベネゼルから、アシドドに運んで、
我らの神ダゴン様の宮の端に置くらしいよ」
「はぁ〜〜。そうですか・・
それで、あの箱を守っていた人で、
特別な服を着た人を知りませんか?」
「特別な服を着た人ねぇ・ 気がつかなかったけど」
あれぇ・・、ホフニとピネハスは大丈夫でしょうか?
気になりますね。
・
祭司エリは、道の傍らにある自分の椅子に座っていた。
日の光がまぶしいほどに彼の顔に注がれていたが、
彼の瞳はそれを捉える事が出来なくなっていた。
「それではお父さん行ってきます。
私たちが行けば、すぐに戦は終わりますよ」
にこやかに笑いながら言ったホフニの、その言葉が彼の耳元に残っている。
「祭司様、戦場から使者が戻ってきたそうです」
サムエルはエリの耳元でささやいた。
「そうか」
エリはもどかしそうに首を動かし、あたりの気配を読み取ろうとした。その横顔は、わが子を思う父親の顔だった。