ピヨピヨひよこ日記

自分流に聖書を読んでいます。

聖書を自分流で読んでいます。

君が言うことは何でもするよ

「お父様、あの人は私に言いました。
『逃してくれ!さもないとお前を殺す』と・・」

ミカルは恐ろしい形相をした父サウルが怖かった。
「なんだと、あいつがか!
 王女に向かってよくも言ったものだ!ヽ(#`Д´)ノ
 捜せ、殺してもよい。
 とにかく奴の居場所を見つけだせ!!」

サウルの目が吊りあがった。
一時、王子ヨナタンの説得を、素直に受け入れた王でしたが、それからも、ダビデに槍を向け、すきあらば命を、と命を狙っていたのでした。
昨夜、ダビデが家に帰ると、王の兵隊が彼の家を取り囲んだ。カーテンの陰から、その人影を見つけたミカルは、ダビデに言った。
「逃げてください。明日にはあなたの命が危ない。
 後は私が何とかします。」

渋るダビデを泣き口説いて、逃がしたのは彼女だった。(/ω\*)ミカルは急いで寝床に偶像を運び込むと細工を施した。
夜が明けると、王の兵士が乱暴に家の中に踏み込んできたので、ミカルは言った。 
「主人は病気で起き上がれません」

しかし、王はそのまま運んでくるようにと命じたので、兵士は部屋に踏み込み、荒々しく上掛けをめくると、
ミカルの細工が現れたのでした。
「お、お前は、父を欺いてまで奴を逃がしたのかぁ」

サウルの殺気だった声が彼女の頭上を飛びます。
彼女は身の危険を感じて、とっさに出た言葉があれでした。それは、火に油を注ぐ結果となってしまいました。
ダビデは窓から伸びた綱を伝って飛び降りると、足は自然とラマに向かいました。預言者サムエルが居るところです。サムエルはダビデの話を聞くと、すぐダビデを伴ってナヨテに行き、そこに住むことにしました。
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「王様、ダビデの居場所がわかりました。
ナヨテです。
預言者サムエルが指導する、
預言者の群れに紛れ込んでいました」
「よくやった。行け!捕まえて来い!」

王の兵士が勢い込んで飛び出して行きました。今のミカルにできる事は、駆け去った兵士たちが残した、淡い土煙を心配そうに見つめることだけでした。

「申し上げます。
 ダビデを捕まえに行った兵士たちですが、
 預言者の群れに巻き込まれ、王様のお言葉を忘れたようになって、一緒に預言をし、神様を賛美しています。」
「なんだと、どうゆことだ。
 わしの命令を忘れてだと・・引きずって来い」

しかし、第二弾の兵士たちも、その後、続いて送り込んだ兵士たちも帰って来ませんでした。
「一体何をしているのだ!!
役立たずの兵士らめ!!
よし、王自ら出かけて行って、
ダビデの首を跳ねてやろうぞ!!」

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サウルは、精兵を選んでナヨテに向かいました。
ところが、ナヨテにつく前からサウルの様子がおかしいのです。なんと彼もまた、神の霊に満たされて預言を始めたのです。ナヨテにつく頃には着物も脱ぎ捨てて、サムエルの前で預言をし賛美し続けたのでした。
(もう王様としての威厳なんかあったものではありません。それに、あんなに会いたがっていたサムエルさんが、目の前に居るのにぃ・・王様の目にはサムエルさんが入らなかったようです。)
気づけば、裸のまま地に倒れ付していたサウル王様でした。それで、
「王様も預言者だったの?」

と周りの人はいぶかったのでした。
サムエルと預言者に助けられたダビデですが、彼はまっすぐヨナタンに会いに行きました。
「王様の思いは変わりません。私の命は狙われています」
「父は、何でも私に話します。私があなたを気に入っていることも知っています。だから、だまって事を起こすことはありませんよ」
「だから王様はあなたを悲しませたくないのです。この事をあなたには仰らないのです。私の命は死と隣り合わせです」

ダビデヨナタンな顔を見合わせ、それから、
一人は腕を組み、一人はその片方の手を頬に当て、
深いため息をつくのでした。  ハァ━(-д-;)━ァ...
突然ヨナタンが言った。
「言ってくれ、ダビデ
 君が言うことは何でもするから・・」

ヨナタンは、組まれたままのダビデの腕に手を伸ばした。
(?? なにか、立場が違うような・・)