ピヨピヨひよこ日記

自分流に聖書を読んでいます。

聖書を自分流で読んでいます。

どうゆうことなの!

「祭壇よ、裂けよ!
その灰は地に落ちよ!」

一人の男が仁王立ちになって叫んだ。
祭壇で香をたいていたヤラベアム王は顔を上げた。
王を見つめる男の目には力があった。

神の言葉だと。
ダビデの家にヨシヤという子が生まれる?
そいつが、この祭壇の上に偽祭司を乗せて捧げると?

「なんだ!何を言っている。
こいつを捕まえろ!」

ヤラベアムはその男を指差し、大声で叫びました。
そして彼の顔が恐怖に引きつった。
   
う、腕が、動かない!

なんとまあ、ヤラベアムの指差した腕が、
棒っ切れのように突っ張ったままだ!?

その下で祭壇が音を立てて崩れ落ち
真っ白な灰が彼を包み込みました。

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一体どのくらい経ったのでしょうか
ヤラベアムはそっと目を開けました。
うっすらと立ち込める塵の向こうに
その男はまだ立っていました。

「お願いだ。私の手を元に戻してくれ!」

その男が声を出して祈ると、

「おお、動く! 
元にもどった!ありがたい。」

ヤラベアムはさっそく感謝の気持ちをこめて言いました。

「どうか私のところに来てください。
 お礼をかねて、食事をご馳走させてくれ」

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すると男は、首を横に振り言いました。

「私は神様のお言葉を取り次いたのだ。
たといあなたが、宮殿の半分をくださるとおっしゃっても、私は参りません。
勿論、飲み食いもしません。
神様の命令ですから」

男は迷うことなくきびすを返した。

かっこいい!
思わず声をあげそうになったのは、ひよこだけではありません。
見渡せばヤラベアムの家来たちも見守っていました。その時、二つの影が神殿から走り去りました。
彼らは飛ぶようにしてべテルの父の家に帰りました。

「なに、男がか?
神の人じゃな。
そのようなことが出来るのは・・
ロバを用意してくれ。
その神の人を引き止めよう」

樫の木の下でその人は休んでいました。

「あなたはユダからおいでになられた神の人ですか?
お噂は聞きました。
ぜひ、お食事を共にして、
お話をきかせてくださいませんか?」

神の人はヤラベアムに言ったことを繰り返しました。
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「はて、どうしたものかのう?
私も神様からお告げを受けましたのじゃ。
それによれば、
あなた様を我が家にお招きするようにと
おっしゃられたのじゃがのぉ・・・」

預言者は口からでまかせを、少し困ったような顔つきで言ってのけました。

「なんと、あなたもお告げを受けられたのですか?」

神の人は悩みました。
腹の虫がグ〜ッと鳴りました。

神様のお考えが変わったのかもしれない、
それで、このお方をつかわされたのかも・

神の人は老預言者の言葉を信じました。
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二人の会話は弾み、
一日中、食べ物を口にしていなかった彼は
身も心も満たされて、
最後のデザートを食べ終えました。

バタッ!

突然、老預言者のイスが倒れました。

「神様のお告げじゃ!
お前は私の命令を破った。
帰り道でお前の命は尽きる」

何と老預言者が突き刺すような口調で
目の前に座る神の人に言ったのです。

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な、なんでよ! 
真面目な人を騙しておいて
それわぁ〜。。。。。

でもね、その人は淡々と
ロバに乗って
再び出発しました。

ひ、ひゃぁ!!
目の前にライオンが!!
それでわかりますね。

あああ、どうなってるのでしょうか?

直ぐこの事はべテルの老預言者に伝えられました。彼はロバの背に乗ると、息子を連れて現場へと向かいました。

「ああ、わが兄弟よ!!」

預言者は叫びながら駆け寄って
その体に取りすがって泣きました。

不思議なことですが、
神の人の遺体を見守るかのように
傍らにはライオンが座していて、
主を失ったロバが、恐れる様子もなく傍に並んで立っていました。

勿論、老預言者に危害を及ぼすこともありませんでした。
ですから、その亡骸はすぐにべテルの町に運んできて
預言者の墓に丁寧に納められました。
預言者は息子たちに言いました。

「よいな、わしが死んだら
あの人のそばに埋めてくれ。
神様が彼をつかわして預言をし
偶像の祭壇を壊したのだ。
恐ろしいことだが、
あの預言はかならず起こるだろうよ」

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あんなことがあったにもかかわらず、
ヤラベアム王の素行は相変わらずでした。
いえ、さらに増幅させていきました。
ほら、あのチラシを見てくださいな。

求む!求人!
職種は祭司。

祭司なんて一般人には出来ないお仕事。
神様とのお約束、忘れてはいけませんよ〜ぉぉぉぉ。。。。

それにしても、
神の人の「無念」が伝わってきません。
ただ、淡々と書き進んでいるだけです。
神様のお言葉を伝える者は
たとえ卑怯者の言葉に惑わされたとしても
弁解の余地なしと
悟っていたのでしょうか?

それでも、凡人のひよこは
どうして?なぜ?と叫んでしまう。そして、

預言者の不可解な言葉・・・?
年甲斐もなく、ただ野次馬根性で
真面目な神の人を死に追いやってしまったのだろうか?

すべては神様の御心のまま・・と
優等生ぶった答えを出すと、つまらない。

預言者に対する神様の始末は・・
・・・見当たりません・・・・

神の人は墓に「納められ」、
預言者は「埋めてくれ」ですって・