朝日を浴びてキラキラと神殿と宮殿が輝いています。
人づてにその素晴らしさは周辺諸国にも広まってゆきました。
ある夜のことでした。
ソロモンに神様が語りかけられました。
『あなたがもし父ダビデの歩んだように
わたしの定めとおきてとを守るならば、
わたしはあなたの父ダビデに契約して、
「イスラエルを治める人はあなたに欠けることがない」
といったとおりに、あなたの王の位をかたくする。』
感謝ですね。感謝!感謝!
え!まだ続きがあるの?!
あるのです!
『わたしがあなたがたの前に置いた定めと戒めとを捨て、他の神々に仕え、拝むならば・・』
「どうなるってゆうのさ?!」
「この廃墟はなんだい?」
「ソロモンが建てた神殿と宮殿の跡さ。彼らは先祖たちの仕えた神を捨てたのさ。それで彼らの神が災いを下したのだ。」
「あのエジプトから彼らを導き出した神様のことかい?」
「そうさ、愚かなことをしたものだ。」
そう言って人々は笑いながら通り過ぎるんですって。
あら!また神殿の屋根がキラキラと輝きました。
ソロモン様は沢山の町も造りました。結婚もしました。パロの娘で異教徒です。
え!そうなの!
それで、神様に遠慮してか、神殿から離れた場所に、素敵な宮殿を建ててやりました。
ツロの王ヒラムの援助で船団を作り、膨大な利益も得ました。シバの女王様がやってきたりもしました。
ソロモンの時代は、イスラエル王国の黄金時代でした。しかしその地下ではマグマが確実に成長していました。ほんのわずかな隙間を求めてうごめいています。そのマグマを吹き上げさせたのは、ソロモンの息子レハベアムが即位したときでした。
ネバテの子ヤラベアムは、不満分子を取りまとめて、その交渉に当たりましたが、お坊ちゃまレハベアム王は聴く耳を持ちませんでした。それでヤラベアムは預言者アヒヤの言葉どおりに、イスラエル12部族中、10部族を引き連れて、北王国イスラエルの王となりました。
それはソロモンの背信の責めであり、神様からの警告でもありました。レハベアムは残り二部族、ユダ族とベニヤミン族をまとめて、ユダ王国としました。
ヤラベアムは人心掌握の為、金の子牛を作りました。それはエジプトの宗教です。
『ヤラベアムの罪』と言えば、偶像礼拝と言われるほどで、列王記には繰り返し使われていました。それでも19名の王によって約200年間存続し、アッシリアによって滅ぼされました。
彼の愚かな宗教改革を逃れて、祭司やレビ人、それに真のイスラエルの神様を敬っている人たちが、南ユダに逃れてきました。 レハベアム王は首都エルサレムで世を治めました。国が安定してくると、彼の心は真の神様から離れてゆきました。
ほらね、エジプトの王が攻めてきました!!だって、神様がおっしゃったんだもの。
『あなたがたはわたしを捨てたので、
わたしもあなたがたを捨てて、
シシャクにわたした』と。
学ばなければ!罪を犯さないのが一番だけど、万が一にも道を外れたら、どうするかを。