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ピヨピヨひよこ日記

自分流に聖書を読んでいます。

聖書を自分流で読んでいます。

それはこの男です!!

エステル記

はっ!

アハシュエロス王は突然目が覚めた。

外はまだ真っ暗で、

床についてからいくらも時が立っていなかった。

こんなことは未だかってなかったことで、

王は寝返りをうって、目を閉じた。

しかし、頭はさえるばかりで、

とうとう横になっているのが辛くなって、

起き上がった。

さてどうしたものか・・・。

王はしかたなく書庫から日々の記録の書を持ってこさせ、

それを読ませた。

しばらく読みすすむうちに、

王は、はたと膝を叩いて言った。

   「うむ、そうであったか。

    思い出したぞ、そんなことがあったな。

    それで、その男に何か褒美を与えたのか?」

   「いえ、何も与えていません。」

王は顔を上げ、首をこきこきと鳴らした。

それは、王暗殺未遂事件の件だった。

手柄を立てた者は、名をモルデカイといい、

王の門の警備をしているユダヤ人の男だった。

 

気づけば、夜は白々と明けていた。

何気に外を見ると、

誰かが王の外庭に入ってきた。

   「誰だ!」

王は振り向いて、家来に言った。

   「あ、あれはハマン様です。」

   「ちょうどよい、ここへ呼べ。」

ハマンは早速王の招きを受けたので、

これは幸先のよいことだとほくそ笑み、

いそいそと王の前にぬかずいて朝の挨拶をした。

    「わしが栄誉を与えようと思う者には

    どうしたらよいか?」

え!

ハマンの心臓は激しく動き、全身、喜びの血潮で沸き立った。

その者とは私のことに違いない。

満顔の笑みがこぼれそうになるのをぐっとこらえて、

ハマンはゆっくり顔を上げ、おもむろに言った。

   「いかがでございましょう。

    身分の高い者にその人の世話をまかせ、

    王様が着られた王服を着せ、

    王冠をかぶらせ、

    ご愛馬にその者を乗せて、

    こう叫ばせるのです。

   『王様が、栄誉を与えたいと思う人には、

    このようにするのだ

   「おお、それは名案だ!!

    ハマン、お前に命じる。

    直ちに門を守っているユダヤ人のモルデカイに

    お前が言ったとおりにするのだ。」

ハマンは目まいがした。

なんてことだ!

私を無視し続けているあの男をか!!

ハマンは早とちりした自分を心のうちでなじり、

ギリギリと奥歯をかみ締めて立ち上がった。

その日一日、彼はどこをどう歩いたのかわからないほど

気が動転し、それでも務めをなんとかこなして、帰宅した。

彼の体は操り人形のようにくったりとしていた。

事情を察した妻や取り巻きが心配して、

もはやモルデカイを殺めるなど、とんでもないことだとか、

ああだこうだと頭をつき合わせているところに、

王の使者がやってきて、

王妃の晩餐会に出席するようにとせっついた。

一日にしてやつれ果てたハマンでしたが、

気を取り直して王妃が用意したテーブルの席に着きました。

しかし、今の彼のにとって部屋の色彩は失せ、

口にするもの総てが無味だった。

噛めばじゃりじゃりと鼓膜に響き、

無理矢理のどの奥に流し込んだスープで、むせそうになった。

宴も終盤になると王は王妃を見つめながら言った。

   「さあ、お前の願いを聞かせておくれ、

    私の気持ちは変わらない。

    お前の喜ぶ顔を見ることが出来るなら、

    何でもしてあげよう。」

エステルは席を立つと、深々と身を沈め、

最高の礼をしてから落ち着いた静かな声で言った。

   「王様の見栄がいつまでも続きますように。

    あなた様の御前に私を覚えお心におかけくださり、

    あなた様が良しとなされますならば、

    どうか私と私の同胞の命をお助けください。

    このままでは私も私の同胞も、

    皆殺しにされる運命なのです。」

王は耳を疑った。

   「これは驚いた。どうゆうことなのだ。

    かわいいお前の命をとるなどと

    物騒なことを言っている者は

    一体誰なのだ。」

王は身を乗り出してエステルに言った。

ハマンはイスのひじを握り締めて固まった。

   「王様,その者はこのハマンでございます。」

   「なんだと!

    ハマン、どうなのだ!!」

王はなんとしたものかと思案顔に立ち上がり、

宮殿の園へと降り立った。

ハマンは王妃の前に身を投げ出して命乞いをしたが、

王妃は身を翻して席を立った。

   「ぁ!お待ちください!」

足をもつれさせて王妃のいた席に倒れこんだハマンを

部屋に戻ってきた王の目が捕らえた。

王はハマンの無様な姿を見て激怒した。

   「お前は私の目の前で王妃を辱めようとするのか!!」

王の険しいその言葉でハマンは捕らえられ、

直ちに死刑用のベールが頭に掛けられました。

そしてモルデカイのために用意した25メートルもある

絞首刑台はハマンのために使われました。

 

王妃エステルは、初めて王に自分がユダヤ人で、

モルデカイとはいとこ同士であり、育ての親でもあることを告げた。

王はたいそう悦び、ハマンから取り上げた王の指輪を

モルデカイに与えた。

 

エステルにはもう一つ急を要する大仕事が待っていました。

それはユダヤ人の命を守るために

王の命令を撤回してもらうことでした。

しかし、王の命令を撤回することは出来ないことでした。

それで王はエステルとモルデカイを前にして言いました。

   ユダヤ人の件は王の名で思いどうりにするがよい。

    王の指輪で印を押せば誰もそれには逆らえない。」

時間が迫っていました。

直ちに王の書記官が集められ、インドからエチオピアに及ぶ

127州に、その土地の言葉で特別便が送られました。

    『ユダヤの長たちは、その家族を守るため、

    武器で身を固めよ。

    ユダヤ人の命を狙ってくる者を恐れるな、

    彼らに対抗して身を守り、

    敵の財産は奪ってもかまわない。』

 

王の二つの命令が発効される2月27日がやってきました。

ユダヤ人は民族の命を守るために戦いましたが、

敵の財宝には手を付けませんでした。

こうしてユダヤ民族の命は守られました。

 

バンザ~イ!

絶望から喜びと変えられたこの2月27日と28日は、

ユダヤ人の祝日となりました。

サイコロを投げることを、

ペルシャ語で「プル」と言われていたこともあって、

「プリムの祭」と呼ばれるようになったとか。

 

 アハシュエロス王亡き後も皇太后として、

エズラやエレミヤの時代にも存命していたと思われるエステル。

彼女の助力があってこそ、

バビロンからエルサレムに行くための環境が整えられたのかも。

凄いことだね、ぴよ!!


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