次期指導者も決まり、モーセの心配は一つ取り除かれました。
新しい人口調査も終ったので、神様は言われました。
「さあ、わたしのためにミデアン人と戦うのだ」
というのも、彼らの女たちにそそのかされたイスラエルの若者が、神様の怒りに触れて亡くなりました。
そのうえ、疫病で沢山の人が亡くなったからです。
神様はモーセに言いました。
「これがお前の地上における最後の務めだ」
モーセの身も心もピリリっと引き締まりました。
彼はてきぱきと指図して、12部族から1000人ずつ、合計1万2000人の兵士を集めました。
そうして、祭司エレアザルの子ピネハスはラッパを吹き鳴らし、聖なる器を持って、戦闘に参加しました。
選ばれた兵士達は勇ましく戦って、あっという間にミデアンの5人の王を含む、すべてのミデアンの男子を殺し、あのバラムも殺されてしまいました。
というのも、
イスラエル男子誘惑計画を考えた張本人では・・との疑惑があったからです。
かれらは、女、子どもを捕虜とし、家畜、羊、貨財をとりわけて、他の全てを焼き払いました。
若者たちは、ときの声を張り上げ、意気揚々とエリコに近いヨルダンのほとりのモアブの平野にもどって来ました。
遠く、勝どきを揚げながら帰ってくる兵士を、民は手をふり、ドラを鳴らして出迎えました。
しかし、連れ帰った女達を見たとき、モーセの表情は一変し、怒りに声を震わして言いました。
「処女だけ残して、他は殺せ!!」
そうして、それが済むと・・
「兵士は7日間宿営の外に留まり、人を殺した者、死体にふれた者と捕虜は、3日目と7日目とに身を清めよ。
服と皮の器、やぎの毛で作ったもの、木の器等々・・清めよ」
清めの勤めは祭司が行ったのでエレアザルが言った。
「金銀青銅、鉄すず鉛等、火に耐えられるものは火で清め
その上で水で清めよ。
他は7日目に水で清めるように」
と、言い渡しました。
分捕り物は勇士と会衆とで折半し、その中から主にも捧げられました。
戦に出た兵士は、一人もかけた者がいなかったので、戦に出た千人の長と百人の長が、神様に感謝のささげものをしました。
(今のお金に換算すると9千万円以上とか・・・)
そのささげ物の金は主の前に置かれて、イスラエルのために記念とし、保存することになったそうです。
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これからも幾度か『聖絶』という言葉が出てきます。
厳しい言葉ですが、お許しください。(m_ _)m
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