ピヨピヨひよこ日記

自分流に聖書を読んでいます。

聖書を自分流で読んでいます。

その地でなければ出来ない何かとは・・

アビシャイは少しばかり納得がいかなかった。
ダビデがサウル王を恐れて
異教のペリシテ人の地に逃れると言ったからだ。

つい先日も彼はダビデと共に、サウル王の枕元まで忍び込んでいる。あの時、サウルの命は、槍一突きで彼の手中にあった。それをダビデは押し止め、枕もとの槍と水差しとを持ち帰って、王に、自分が無害であることを証明して見せたのだ。
しかし王の魔の手は伸び続け、枕する所さえ今はないのだ。また以前の繰り返しだ。アビシャイはいまいましく、あの時のことを思い出していた。 ( ̄釤 ̄;)

それにしても、このダビデの弱腰はなんとしたことだろうか・・
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ダビデは、600人のならず者集団を従えて、
国境を越えようとしていた。アビシャイは道々、ダビデに、彼の心の不満をぶちまけていた。 (。-ω´-)
こうして腹蔵なくダビデに語ることが出来るのも、彼が、ダビデの甥に当たるからでもあった。ダビデはそんな彼の言葉を、淡々と聞き続けそれからゆっくり口を開いた。

「アビシャイよ。お前の言うことはもっともだ。
しかし、油注がれた者の血を流す権利が、我々にあると思うのか? 彼はいつか、戦死するか、病で倒れる。
定められた命はかならず尽きる。時機を待つのだ。確かに、王の精兵は恐ろしい。だからこそ、無駄に彼らと戦いたくはないのだ。こうして、異教の地に逃れれば、王様もあきらめよう。
それに、少しばかり思うところがあるのだよ。思い出してもごらん、我々の先祖も、やむにやまれず、異教の地に逃れたことがあったではないか。*1
神様のお許しがあれば、その地でなければ出来ない、何かがあるはずだ。」

そうこうしている間に、ガテの王マオクの子アキシの町に着きました。

「今や私は、サウル王に追われる身。命からがらここまで逃げてきました。どうか、あなたの土地に、我ら家族の居場所をいただけませんか。(m_ _)m
王様のおられるこの町は、我らにはふさわしくはありません。田舎の小さな町のどこかに、我らを住まわせてください。いつかかならず、あなたのお役にたって見せます。」

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側近たちは、すぐさま、ダビデを捕らえるように進言したが、王アキシは笑っていなした。
と言うのも、ダビデは礼儀正しく、ひれ伏していて、王の目に、そんなダビデが好ましく見えたので、すぐに、チクラグを彼に与えた。
王は機嫌よく側近たちに言った。
 
「彼がいれば、イスラエルは恐るるに足らずだ。
 彼のあのへりくだった態度を見よ。」

 ???アキシ王って、以前ダビデが自分の素性を隠して入って、側近たちに看破され、やむなく狂人を装って逃げ出した所では・・・。こんどは腹をくくって、(それにしても度胸が据わってますね、賭けですね。)
ありのままの自分をさらけ出して助けを求めたってと・・・そこがよかったのか・・・ 
それにしても、敵将をこんな風にあっさりと受け入れさせるなんて、神様、あなたですね・・・・
アキシ王様、よろしいんですか。ダビデをそのまま信頼しちゃって。彼のしていることを知ったら、王様は、仰天なさるでしょうし、側近たちは、地団太踏んで悔しがると思うのですが・・
ダビデは王や側近たちの信頼を勝ち得るために、
頻繁に戦利品を王に届けました。
王は彼の戦話が楽しみで、今日はどこを襲ってきたのかと
身をのりだすので・・

「ユダの南部を襲いました。」
「エラメル人のネゲブです」
「ケニ人のネゲブです」

と、王の喜びそうな名前をあげました。
そのたびに王は確信するのでした。これで彼は、イスラエルには戻れまい。我らを裏切ることはなさそうだ。
しかしです。、、、実はですね。
ダビデが攻めていたのは、イスラエルにとってもペリシテ人にとっても敵であった者たちでした。その時、住民を根絶やしにしました。なぜって、誰かが助けを求めて、王様のもとに走ったら、ダビデ、ピンチ!!

そんなこととは露知らず、ますます王はダビデを信頼し、彼の話術に引き込まれて、気持ちのよい声で、カラカラと笑うのが常でした。側近たちもつい引き込まれて・・笑ったりなんかして・・ヽ( ´¬`)ノ
そして、はっと気を引き締めるのでした。・・ふふふ・・
しかし、そんな日は長く続くものではありません。
一年と数ヶ月が過ぎたころ、
突然、ペリシテ人イスラエルを攻めることにしました。
アキシはダビデを呼び寄せ、釘を刺すように言いました。

ダビデイスラエルを敵として、我らと共に戦ってくれるだろうな」

アキシの部下たちは一斉に、鋭い視線をダビデに注ぎ、張り詰めた空気が、一瞬にしてダビデを縛りつけました。

わぁ、わ〜〜、これですよね、これ。
もう、偽ることなんか出来ません。
ダビデ
どうする!どうでるの?!

*1:先祖ヤコブはカナンの飢餓を避けてエジプトへ逃れた。