ピヨピヨひよこ日記

自分流に聖書を読んでいます。

聖書を自分流で読んでいます。

これはダビデのぶんどり物だ〜!!

サウル王が倒れた!!

その知らせは、谷の向こう側や、ヨルダン川の向こう側にいたイスラエル人を恐れさせた。彼らは我先にと、町を捨てて逃げだした。それを見たペリシテ人は、すぐに、その町に入って住みつきました。。
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翌日、
ギルボア山に横たわるサウルと、三人の王子の遺体は発見され、サウルの首は掻き切られ、王の鎧はアシタロテの神殿に、感謝の報告と共に奉納された。彼らの遺体は、べテシャンの城壁にさらされました。
そのことは朗報としてすぐに、ペリシテ人の全地に伝えられました。
ヤベシ・ギレアデの住民が、それを知ったとき、

取り戻そう。王様のお体をなんとしても。

悲しみの中から声があがり、勇士たちは立ち上がり 
危険を顧みずに夜通し歩いて、サウルと、その三人の息子たちの遺体を取り戻しました。
それから、ヤベシの大きな柳の根方にその骨を葬り、7日間断食し、喪に服したのでした。
彼らは、サウルがしてくれた恩義を、忘れてはいなかったのです。*1

もちろん、ダビデたち一行は、まだそれを知りません。
ペリシテ軍から除け者にされ、三日間かけてたった今、
妻子の待つチクラグに、戻ってきたばかりですから・・。

しかし、彼らがそこで目にしたものは、信じられない光景でした。町は焼かれ、くすぶる煙の中に、愛する者の姿はありません。すべて捕虜として、連れ去られた後でした。アマレク人の仕業です。ダビデの従者たちは、やり切れない矛先をダビデに向け、石で殺してしまえと、殺気だちました。ダビデはすぐ、アヒメレクのエポデに頼りました。
    
「彼らの後を追いなさい。 あなたは追いつける。連れ去られた者たちは、全員、助けることが出来る」
神様の答えが出ました。
ダビデは自分を励まし、600人の従者を説得し、休むまもなく、アマレク人の後を追いました。ベソル川まで来た時、疲れきって川を渡れない者が、200人も出てしまいました。ダビデは迷うことなく、200人をそこに置き、先を急ぎました。
それにしても、目の前に広がる荒野の、何処へ行けばいいのでしょうか?ダビデは迷いながらも、進む道を選びました。すると、一人の男が、土塊のように、うずくまっているではありませんか。。聞けば三日三晩、何も口にしていないとか・彼を介抱し、言葉を聞けば

「私はエジプト人で、アマレク人の奴隷でした。このところ、戦続きで、私は病気になり、主人は私を捨てました。」
「それで、チクラグも襲ったのか?」
「はい」
「よし、私たちを、その軍隊の所に案内できるか?」
「私の命を守ってくだされば、ぞうさもないことです」

その男の案内で、場所はすぐに知れた。アマレクの兵士は美酒に酔いしれ、醜態をさらし、勝利の大宴会を開いていました。決着はすぐつきましたが、400人の若者は、らくだに乗って逃げ去りました。それでも、奪われたものはそっくり取り返し、彼らの家畜も奪ってきました。

「これはダビデのぶんどり物だ〜」
「これはダビデのぶんどり物だ〜」

先頭を行く者たちに、そんなふうに叫ばせながらの行列だったので、縁沿いの人々は驚いて家から首を出し、常日頃いじめられていたアマレク人に、勝利しての帰りだと知って歓声を上げ、手を振ってダビデ一行を労いました。
川が見えてきました。
200人の兵士たちも、ダビデたちを迎えました。ダビデは気前よく、彼らにも、ぶんどり物を分けてあげました。
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「え!待ってください。彼らは、何の働きもしていませんよ!」 ( ̄□ ̄#)

当然、こんな意見が飛び交いましたが、

「これは、主が与えてくださった物だ。行った者も残った者も、平等に祝福されるべきだ。」

と、ダビデは主張した。それでこのことは、それからのイスラエルの麗しい定めとなりました。気配りのダビデは、逃亡生活中に世話になった町の人々にも

「これはぶんどり物の一部で、神様からの贈り物で〜す」

と気前よく分配しました。( ゚^∀^゚)σ
逃亡生活も4年ともなると、その土地の隅々まで知り尽くし、ユダの人々の心をつかみ、敵の内情までも、がっちりと知り尽くしていました。
サムエルの予言が、現実味を帯びて光りだしたのは、ダビデが、サウル王の悲報に接してからです。その以前から、着々と地固めがなされていたのです。

人間的にもぐっと成長した、ダビデのこれからが見ものですが、勢いに乗った人間には、また誘惑がつきもので、ダビデはどう対処して行くのでしょうか。

次回は、いよいよ「サムエル記 下」に突入です。

*1:アモン人ナハシがヤベシ・ギレアデの住民に難問をふっかけた時、サウル王様が危機一髪で助けた。