ピヨピヨひよこ日記

自分流に聖書を読んでいます。

聖書を自分流で読んでいます。

心をさだめよ!

お前は国のこちら側を、わしはあちら側を、それぞれ手分けして探そう。

アハブ王は宮殿の管理人オバデヤに言った。
長引く飢きんに、王が保有する馬やラバの食料が底を突いてきたのだ。
このままでは全滅だ。
王は必死だった。

オバデヤは王に示された道を進んだ。
彼は真の神様に忠実な僕でした。
王妃イゼベルが真の神様に仕える預言者を迫害した時、100人もの預言者を二手に分けて匿った。
それはすべて極秘でした。
そんなことが王家に知れたら・
そうです、大変です。
今、こうして生きていられません。

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はて? オバデヤは足を止めた。
彼の行く手に人が。
道の真ん中に・・・。
異様な容姿の男が仁王立ちだ。
彼は飛び上がらんばかりに驚いた。

あれは、エリヤさんでは?!
そうだ、あの姿は間違いない。

彼はその男の所へ走って行き、ガバッとひれ伏した。オバデヤの後を舞い上がった土埃が追ってきて、慌てたように彼を包んだ。

あなたはエリヤさんですね。

エリヤは黙ってうなずいた。
オバデヤは一瞬あたりを見回してから、少し声を潜めて言った。   

いけません。
このように人目につくところにいては。アハブ王様は今でも手を抜かずに、あなたを追っています。

エリヤはやさしくオバデヤを見つめ返してから言った。

これでいいのです。アハブ王に私がここに居ることを告げるのです。

待ってください。
私が王様のところへ引き返しているまに、神様があなたを匿われるでしょう。そうすれば、私は殺されます。

何も心配することはないのです。
私は逃げも隠れもしません。
これは神様からの指示なのです。
安心して知らせに戻りなさい。

王は喜んだ。

はは、自分から姿を現したか。
逃げ切れないと観念したのか。
よし、直ぐ行ってひっとらえよ。
いや、わしが行こう。

王は沢山の兵を引き連れて、エリヤのところへやってきた。

イスラエルに災いをもたらす者よ。
雨を降らせよ。さもなくば殺す。

災いをもたらす者とは
王よ、あなたのことです。
ヤラベアムの道から離れよ。
神様の怒りが、雨を止めておられるのだ。

そうだ、どちらの神が本当に力のある神か
カルメル山でためしてみよう。

イスラエルの民と、バアルの預言者450人とアシュラの預言者400人をカルメル山に集めるのだ。
祈り対決だ。
その時、若い雄牛2頭を連れてくるのだ。

エリヤは大声で言い放つと、
兵の隊列の真ん中を誰に触れることもなく通り抜けて、
一路、カルメル山へと向かった。

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そこは海を見下ろす見晴らしのよい場所だった。足元からは絶えず湿気た潮風が吹き上げていて、立ち枯れた木々が、岩肌にコケのようにへばりついていた。

そこには崩れかけた、主の祭壇があった。

エリヤがそれを見つけた時、鳴り物入りでアハブ王が上って来た。色とりどりの長いのぼりが風に吹流がれ、太鼓の音と笛の音が駆け上がってきた。

さあ、お前たちの祭壇を築くのだ。
連れてきた雄牛は捧げものだ。
先におまえたちが選ぶがよい。
祭壇を整え、薪の上に載せるのだ。
私も同じようにしよう。
火はつけるな。

私のほうは、私一人だが、
お前たちには450人もいる。
人数が多いお前たちから先に始めるがいい。
神に求めて祭壇に火をつけてもらえ。
祭壇に火をつけて
焼き尽くしてくれた神こそ真の神様だ。   
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エリヤはイスラエルの民に振り向くと、
杖を振り上げながら言った。

おまえたちはいつまで二つの間でさ迷っているのか、
目を覚ませ。この場所で心を定めよ。

その言葉はイスラエルの民の心に飛び込んで
彼らの心はざわついた。