8歳で王となったヨシヤ王は右にも左にもそれることなく・・
よかった!側近がしっかりしていたんだね。
お父上もお爺様も悪名高き王様でしたけど、曽祖父のヒゼキヤ王の宗教改革で目覚めた人たちによって、幼子はスクスクと成長なされました。
だから、在位18年目には神殿修復を思い立ち、神殿に集められたさまざまな銀を集計し、支払いなどに使えるように、溶かして一定の規格と重さの粒にしてから、祭司ヒルキヤに手渡しました。
あら! 似てますね!
7歳で王様になったヨアシ様。
あら!ヨシヤとヨアシ!
お二人とも、神殿改築を指示しています。
作業員は正直者ばかりだから、
金銭については細かくチェックをしなかった!!
似てる!益々似てるう~~!
でも、ここからは違います。
大祭司ヒルキヤは神殿修理のため、普段使わない部屋や倉庫の中を片付けていました。
するとどうでしょう。雑多な書類に埋もれるようにして、一つの壷が現れました。
埃をかぶっています。一見粗末な壷のように見えます。それなのに、しっかりと封印されていて、中には巻物が!!
はて?何だろう??
何気なく中を覗いてヒルキヤ、ビックリ!!
というのも、あのね・・・・
いえ、まずは王様に。
とゆうことで、彼は早速、王の書記官シャパンに次げ、シャパンはヨシヤ王に伝え、そして王は言いました。
「私に読んで聞かせてくれ。」
ヨシヤは興味深げにキラキラと瞳を輝かせながら言いました。
『イスラエルよ聞け。
われらの神、主は唯一の主である。
あなたは心をつくし、精神をつくし、
力をつくして、あなたの神、
主を愛さなければならない』
『あなたの神、主は神にましまし、
真実の神にましまして、彼を愛し、
その命令を守るものには、契約を守り
恵みを施して千代に及び・・・』
『あなたがたは他の神々、すなわち周囲の民の神々に従ってはならない。あなたのうちにおられるあなたの神、主はねたむ神であるから、おそらく、あなたに向かって怒りを発し、地のおもてからあなたを滅ぼし去られるであろう』
シャパンは声を張り上げて読み始めましたが、途中、声が震え途切れがち。
なんとか最後まで読み終えて、目を伏せた彼の耳に、ビリビリと衣を裂く音が聞こえてきました。
ヨシヤ王様です。
恐れが王の心を締め付け、なかなか言葉が出てきません。それでもなんとか心を落ち着けると言いました。
「恐ろしいことだ!
わが国は神様に背いて生きてきた。
その事の故に、主の怒りが注がれるのか?
預言者の所に行け!
私のため、民のため、ユダ王国のために
祈ってもらうのだ!!」
祭司ヒルキヤ、書記官シャパンとその息子アヒカム、王の大臣アサヤ、ミカヤの子アクボルとが早速出かけて行きました。
そうそうたるメンバーですね。
あれ?エレミヤさんの所では??
なんと女預言者ホルダの所へでぇ~す。
衣裳部屋を守る人の奥さんで、
下町に住んでいました。
「イスラエルの神、主は言われる。
王様に伝えなさい。
『私は書かれていることを実行する。
契約違反者はそこに書いてあるとおりの
報いを受けるのだ。
しかし、あなたはそれを見ることは無い。
あなたはその言葉を聞いて、わたしの前に
へりくだったからだ』」
ヨシヤはその知らせを聞くと言いました。
「よし、国の代表者たちとエルサレムの住民
を主の宮に集めよ!」
集まった人たちに向かって、律法の書が朗読されだすと、民の中に戸惑いの声が起こりました。集まった民の中に恐れと戸惑いが渦巻き、胸を叩く人、頭を抱えてうずくまる人、さまざまな反応を示しました。
ヨシヤ王は立ち上がり、中央の太い柱の傍らに進みよると、声を張り上げました。
我らの先祖と契約を結ばれた
イスラエルの神よ、
我らの契約違反をお許しください。
今日より後、我らはあなたの御教えから離
れず、その恵みの中に留まり続けます。
偶像から離れて、あなたと歩むことを
喜びとします」
王の言葉に民はうなずきました。
「民よ!我らは主のみ前で
契約の再確認、再更新をしょう!!」
こうして、王も民も悔い改めて信仰生活を始めることを誓い合いました。
するとどうでしょう!目からうろこ!
神殿の中に納まっていた、あれもこれもが偶像の影響を受けた物ばかり!!
まずはバアルとアシラの像が取り除かれ、それに関わる儀式用のさまざまな備品も運び出されました。
これらはエルサレム郊外のキデロンの野で焼き、一部の灰は、民の墓に投げ込み、え!どうして?
他の灰はベテルに持って行かせました。
そして、歴代の王たちが造った礼拝所をことごとく壊し、それはソロモン王の造ったものにまでさかのぼっていて、町々のあらゆる所にある高き所も除かれ、関連の祭司たちも廃止されました。
当時、偉大なアッシリア帝国は衰退しつつあり、新バビロニア王朝が勢力を伸ばしつつあった時期でした。
その隙を突いて、アッシリアの統治下にあった北イスラエルのベテルにまで、ヨシヤ王は行っています。
北イスラエルの悪の元凶、ネバテの子ヤラベアムが人心掌握の為に、ベテルに造った祭壇と高き所を壊するためです。
徹底してます。
そこで、とっても引き付けられる碑石が目が留まりました。
それはその昔、ユダから来た神の人が、偶像礼拝のその祭壇に向かって、『必ず破壊される時が来る』と叫んだ場所でした。
そうでした、
初代北イスラエルの王ヤラベアムが祭壇から手を伸ばして、「彼を捕らえよ!」と叫んで、指差したその手が硬直して、引っ込めることが出来なくなったのでした。
でも優しい神の人は直に元にもどしてあげました。
今でも、その神の人の死因に「?」のひよこです。
ともかく、北イスラエルの地からも偶像礼拝は一掃されました。
民の礼拝すべき場所は”あそこだ、ここだ”ではなく、神様が定めた「エルサレム」のみとなったのでした。
素晴らしいことですね。
ヨシヤ王様、ばんざ~い!!
と思いたいのですが、マナセ王が神殿に偶像を持ち込んだ罪は赦しがたい。
こんなに真剣に宗教改革が実践されたにもかかわらず、その35年後にはユダ王国は滅亡してしまうわけですから。。
神様、それって約束違反では???
いいえ、神様は約束をたがえるようなお方ではありません!