ああぁ・・・可哀そうなヨブさん!
沢山の友人の中から振るいにかけられて、選ばれた彼らは真の友達。
どうかどうか、ヨブさんを助けてあげて!
ヨブさんの悲痛な叫びが耳について、
ひよこはとっても悲しくて、ピヨピヨしているうちに
え!!前回投稿日から260日!!!
信じられなぁ~い!!
さて、ひよこの冬眠も終わり???活動開始!!
今年もどうぞよろしく。
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エリパズは年下のヨブに一目置いていた。
彼は莫大な資産があるにもかかわらず、
その生活態度はいつも質素で潔白で正しく、
働き者で、祈りの人であり、思いやりに満ちていた。
人々はそんな彼を慕い、周りにはいつも笑いが。
目を閉じたエリパズの瞼には、そんな人々の顔がチラついた。
なぜだ?なぜなんだ?こんな理にかなわないことがあっていいものか?
風下でうずくまる、一回りも二回りも小さくなった友の姿が痛々しかった。
慰めの言葉を探した。いったいどこにかき消えたのか。
搾りかすほどの慰めの言葉も浮かばなかった。
どんなに高潔で慎ましい生活をし、
人々に慕われているとしても、
人は罪を犯すもの。弱い存在なのだ。
ヨブよ、お前だって例外ではないさ。
今までお前が恵まれていたのは、
ただただ、神様のご慈悲に過ぎない。
神様はお前にそれを知らせるために、あえて切られたのだ。
だからって見放されたわけじゃあない。
へりくだれ。へりくだって許しを請え。
高慢な言葉を止めろ!!
エリパズはかって体験した神秘的な事柄を思い出して身震いした。
私は以前、幻をみた。いや、霊が通り過ぎるのを感じただけだ。
だがな、それだけで息苦しくなり、恐怖が私を縛り付けた。
神様のみ前で人は清さを主張できない。
み使いでさえ道を外すのだ。
人は神様の御手によって、塵から造られたのだ。
天地万物を造られたお方の、大いなる御手で造られたのだ。
恐れおおいいとおもわないか?!
エリパズは息苦しくなって、乾いた唇を閉じた。
あそこにエリパズがいる。
彼は身振り手振りで何か叫んでいる。
私の耳元に届いてくる音は何だろう。
これは風だ!
私の耳たぶに絡みついてくる風だ。
エリパズの声は私のところまでは届かない。
まして私の心には・・・
淋しい、
一方的に決めつけられること、斜め目線で見られること・・
仲間だと思っていた友に理解されないこと・・
広げられた両手の中に飛び込んでいっても
何の手ごたえもなくすり抜けてしまう。
いや、ざらざらと身が削られてゆく・・
この苦しみの意味がわかったらなあぁ・・・。
神様は私を愛しておられる。
これは確かだ!
天地が崩れ去っても変わらない。
その神様から贈られるこの苦しみに、必ず意味があるはずだ。
私はそれを知りたいだけだ。
限界だ! 無意味に苦しむのは・・
神様ぁ~、
あなたが与えてくださったこの命を、私は持て余しています。
なんの希望も意味もなく、苦しむだけの人生なんて、拷問です。
やっと来てくれた友達は私を責めるだけ、
一滴の水も飲ませてはくれません。
エリパズよ、私の目を見てほしい!
私の心にわだかまりがあれば、
まっすぐに見つめるお前の目線に、この瞳が揺らぐはずだ。
私だって人生を重ねてきた、自分の善悪の区別ぐらいつくさ。
それでもお前は私を責めるのか?
言ってくれ、何がいけないのか、教えてくれ!
それにしても神様、あなたはしつっこ過ぎます。
私を構いすぎです。あなたが私をほっとけば、
私の心臓はすぐに止まります。
今はそのほうが楽です。
しかし、あなたはそれをなさらない。
なぜならあなたは私を愛しておられるからです!*2
だからこそ苦しみの意味を知りたいのです。
ヨブは心の中で神を呼び求め、探し求めて問い続けた。
遮られた光、閉じ込められた穴倉の中、
閉塞感に四肢の自由を奪われたような息苦しさ。
四六時中押し寄せる痛みにヨブは抗う手立てもなく、
頭を抱え込んで呻いた。