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ピヨピヨひよこ日記

自分流に聖書を読んでいます。

聖書を自分流で読んでいます。

なぜ止めた!!重篤のエリシャ、叫ぶ!!

前回、育ての親とも言うべき祭司エホヤダの死に
落胆したヨアシ王のことを書きましたが、
今回は、凛々しく成長したヨアシ王の在位23年目に戻ります。
ご自分の指揮のもと
神殿の修理の献金集めが始まった頃
お隣、イスラエル王国に新しい王様が誕生していました。


それは、エヒウの子エホアハズです。
彼は己の悪しき行いのゆえに
神様から遣わされたスリヤ王ハザエルに苦しんでいました。
国土の大半は蹂躙され、彼のもとに残った兵力は数えるほどでした。
数えてみました。

騎兵50人、戦車10両、歩兵1万人。
え!何これ!少なさすぎ!

「踏み砕く塵のようにされた」て書いてあるけど、
それは本当のようですね。
エホアハズもその数を知って、心がなえ、
藁をもつかむ思いで、神様に祈りました。

すると、救援者を送ろうと、良き返事が返ってきて、
民が自分の天幕で生活できるようになりました。

それで少しほっとしたのか、
エホアハズ王はストンと気力が落ちて、
息子ヨアシに遺言を残して逝ってしまいました。
それはユダのヨアシ王在位37年目の年でした。

遺言って?

葬儀が済むと、新王ヨアシは、すぐに行動に移しました。
時間が無かったのです。
父君の遺言は「エリシャにあって助言を受けよ」というものでした。
しかし、
あの偉大な預言者エリシャは今、死に至る病の床にあったのです。

荒れ果て弱小化して、大黒柱を失ったイスラエル
それを引き継いだヨアシは
横たわる預言者の部屋へと招き入れられました。
むっとするような薬草の匂いが鼻をついた。
かまわずベットの脇に進みよると、
深い皺の中に、瞼を閉じた目が沈んでいた。

ああ、絶望だ!!

ヨアシは自分の身分も忘れて、賢者の顔の上に覆いかぶさって泣きました。
そのとき、ヨアシの腕をがっしりと掴んだ者がいた。
彼がぎょっとして目を開けると、
あのうずもれていた瞼が開かれて、
炯炯と輝く眼差しが彼を捉えていたのです。

エリシャは誰の手も借りずに起きた。
病室の中は驚きに包まれたが、彼は意に介さず、
彼らに指示して弓と矢を持ってこさせ、
東向きの窓を開けさせた。
重く引かれたカーテンが剥がされると、
まぶしく輝く光りの筋が、いく筋も固まって飛び込んできて、
二人を包んだ。

若者よ、弓と矢を取りなさい。
ヨアシがそれらを取ると、

弓を引き絞れ!

プルプルと震える右手のこうに、エリシャの手のひらが重なった。

よし!放て!

弓は光りの束の中に消えて行った。
それを見届けながら賢者は言った。

主の救いの矢!スリヤに対する救いの矢!
アベクでスリヤ人を打ち砕け!

エリシャは窓の向こうをしばらく凝視していたが、

さあ!矢を取れ!
地を撃て!!
撃ち続けよ!!!

ヨアシは言われるままに地に矢を立てた。
が、三度矢を放って、彼の手は止まった。

ギロリ!

鋭いエリシャの視線を感じて、ヨアシの全身は硬直し、
じっとりと冷たい汗が背中を走った。

なぜ止めた!!
五度も六度も射るべきだった!

エリシャの声が縮んでゆく。
部屋の中に人が飛び込んできて、エリシャを支えた。
そうでもしなければ、彼は床に倒れていただろう。
両腕を支えられて、ベットに戻りながら彼は言った。

三度だけ、三度だけだ!
おまえがスリヤを打ち負かすのは!

振り返ると、賢者は深い眠りの中に吸い込まれていた。
ヨアシは深々と最高の礼をして、
すり足で部屋を後にした。

彼が国に戻ると、待ち構えていたようにエリシャの訃報が飛び込んできた。
それから、ヨアシは東の窓を開いて、
日に何度も祈りを捧げた。
そのたびに賢者の声が聞こえてきた。

主の救いの矢!スリヤに対する救いの矢!
アベクでスリヤ人を打ち砕け!

彼は、祈りつつ、少なくなった兵力の強化訓練に努め、
時の来るのをじっと待った。

そんな折、町は驚きの話題に包まれていた。
スリヤの略奪隊は毎年、定期的にやって来て、
ごっそりと収穫物やら何やらを持ち去るので、
民は絶えず恐れていた。
その日、
死者を弔うために野に出ていた男たちがいた。
そして、遠くに略奪隊の影を見た。
彼らはたまたま近くにあったエリシャの墓にその遺体を放り投げ、
後も見ずに駆け出した。
その後を、死んで放り込まれた男が元気よくかけて来て、
彼らを追い越して町に着いたというのものだった。

その話は、ヨアシを勇気付けた。
むくむくと力と自信がわいてくるのがわかった。

スリヤ王ハザエル死去!!
ひそかに持ち込まれた情報に、
彼は武者震いをして立ち上がった。

主の救いの矢!スリヤに対する救いの矢!
アベクでスリヤ人を打ち砕け!

鍛え抜かれた精兵たちを前に檄を飛ばす彼に、

おおお!!

力強い雄叫びが跳ね返ってきた。

その結果はすでにもう、ごろうじ。*1

次回はまた、ユダ王国に戻ります。
失意の王様に忍び寄る不穏な囁き。
王様! 耳を傾けてはなりませぬ!!
ひよこも、みんなも叫んでいます。


*1:ごろうじ・・こんな使い方でいいのかな?「すでにご存知でしょ」と言った感じで使っているのですが?だめかしら???