蝉の声が一段と姦しい
使命を終えた彼らが
そこここに静かに横たわる
太陽は中天にあり
黒い兵士が運ぶ遺品は
か細く揺れて
木漏れ日の中に消えて行く
夏を背負って
土へとかえすのだ
ちょっと、休憩。
たぶん今年いっぱい。
蝉の声が一段と姦しい
使命を終えた彼らが
そこここに静かに横たわる
太陽は中天にあり
黒い兵士が運ぶ遺品は
か細く揺れて
木漏れ日の中に消えて行く
夏を背負って
土へとかえすのだ
ちょっと、休憩。
たぶん今年いっぱい。
エリヤはエリシャの澄み切った目の中に
接ぎ木されてゆく新しい力を見た。👀
エリシャは、
身の内から湧き上がる興奮を抑えるすべを知らなかった。
彼の弟子になりたい!
エリシャにとって、エリヤは英雄の何者でもなかった。
カルメル山のでの偽預言者との対決は、
自分の耳にも届いていて、
ワクワクと心が踊っていた。
その英雄が目の前にいて、
彼のマントが自分の肩にかけられたのだ。
「弟子にしてください」
エリシャの声は上擦った。
エリヤはその声を聞くと、
すたすたと歩きだした。👣
「ま、待ってください。
家族にあなたのことを紹介させてください」
エリシャは何の躊躇もなく、
牛のくびきを燃やし、その肉を煮て、
預言者をもてなし、
家族にも食べさせ、
そして家を離れた。
簡単に書いてあるけど、
彼は長男ではなかったのかな?
昔だから、兄弟はいっぱいいて、
働き手が一人かけても大丈夫だったのか?
突然の旅立ちに両親は戸惑ったのでは?
それとも、預言者に理解のある家族で、
預言者の世界では、
時代の寵児であったエリヤの弟子に成れることは、
賛成こそすれ、反対する者はいなかったのか。
とにかく、
これからの二人の師弟関係からは目が離せません。
と思っていたら、
何ですか?
ぷっつりと消息が途絶えてしましました。Σ(・□・;)
それで、エリヤとエリシャの師弟愛を書く前に、
アハブ王のことを書かなければなりませんが、
「師弟愛」(⋈◍>◡<◍)。✧♡
最近、四角い盤上が縁で結ばれた「師弟愛」が話題に。
こっちも目が離せな~い!☖
あ!見てください。
首都サマリヤがシリヤ軍に完全に包囲されてします。
スリヤの王ベネハダデが率いる、32人の王の連合軍です。
わああ、す、凄い!! 凄い数です!!
アハブ王もその状況をこの目で見て、
ビビってしまいました。
だから、相手の軍から使者が来て、
「宝物も王の妃たちも子供たちも、わが軍のものだ!さしだせ!」
と言われた時、握りこぶしに力を入れすぎて、爪痕がくっきりと手のひらに残ったものの、反抗もせずに受け入れてしまいました。
命あっての物種ですからね。
無抵抗の王の反応に気をよくした王たちは、楽勝とばかりに宴会を始めてしまいました。
そして酔った勢いで新たに使者を出しました。
使者は胸をそらし、もったいぶって言いました。
「ベネハダデ王は言われる。
新しい要求だ。
我々が民の家々を回って、気に入ったものがあれば、それも我々のものだ!」
「なんということだ。
初めの要求でさえ、断腸の思いで受け入れたのだ。
今回の話は、ばかにするにもほどがある。我々にも意地はある」(# ゚Д゚)
その伝言を受け取ったベネハダデ王は、なみなみと注がれた盃を一気に飲み干してから怒鳴りました。
「小癪なことをぬかしおって。
あんなサマリヤの一つや二つ、あっというまにひねり潰せるんだ。
私にそれが出来ないとでも思っているのか?
ワハハ!
わしの思いどうりにならなかったら、神々が、わしをそのようにするだろうよ」
使者は二人の間を、行ったり来たり大忙しです。
こうなったら、アハブ王も黙ってはいられません。
わきの下に冷や汗をかきながらも言い返しました。
「戦はやってみなければわからないさ。我々を見くびるな!」(# ゚Д゚)
これを伝え聞いたベネハダデ王は、額に青筋を浮き上がらせ、盃を投げ捨てて言いました。
「よおし、やってやろうじゃないか。
戦だ!攻撃だ!
戦闘の準備をせよ!」
その頃、
王アハブは覇気のないげっそりとした顔で、玉座に座っていました。
言葉の応酬で大それたことを言ってしまったが、打つ手はありません。力の差は歴然です。
と、部屋の入口が騒がしくなり、部下が飛び込んできて言いました。
「預言者が神託を持って来た、とわめいています」
「誰だ?」
「名前を聞いても言いません」
もう、この際です。
藁にもすがる思いでいましたから、無名の預言者は直ちに王に謁見出来ました。
その男は痩せていて、浅黒い顔を王に向けました。
「イスラエルの神はこう言われる。
232人の助っ人外人部隊を編成し、7000人のイスラエル軍と共に敵に向かうのだ」
「その少人数で勝てるものか」
アハブは苛立ちながら言いました。
「イスラエルの神の力を信じなさい。戦はこちらから仕掛けるのです。先発は、少人数の外人部隊です」
こうして招集された兵士たちが整ったのは、もう太陽が中天にあるころでした。🌞
何の計略もないまま外人部隊が進みましたから、すぐに敵に見つかってしまいました。🔭
「あ、敵兵だ!」👀
すぐにベネハダデに伝えられましたが、見た目、少人数だったため油断していました。
すると、後からイスラエル軍が飛び込んできて、シリヤ軍を蹴散らし、沢山の分捕り物を確保しました。
でも、
ベネハダデ王は部下に守られて逃げのびました。
この戦での、イスラエル軍の損失はありませんでしたから、みんなお祭り騒ぎでしたが、かの預言者は顔を引き締めて言いました。
「彼は態勢を整えて、来年また攻めて来る。気を抜いてはなりません」
その通りでした。
ベネハダデ王の側近は王に言いました。
「今回は大敗しましたが、次回は倍返しです。
イスラエルの神は山の神でした。次回は平地で彼らを負かします。
連合軍の王でなく、指揮権を我々将軍にお委ねください。必ず勝利してみせます」🏁
一年なんてアッというまですね。
ベネハダデ王は優秀な軍隊を引き連れてアペクで
イスラエル軍とにらみ合いとなりましたが、またもやその勢力の違いは歴然です。
そんな時、またもやかの無名の預言者が言いました。
「イスラエルの神には山も谷も平地も関係ない!
目の前の大軍を恐れるな。主がお前たちに彼らを渡された!
恐れるな!
万軍の神が彼らと戦われるのだ!」
この言葉にイスラエル軍の気力はいやが上にも高まり、7日間も、にらみ合った末に、合戦の火ぶたが切られました。
イスラエル軍は、一日で歩兵10万人を倒し、逃れた2万7千人はマペクの城壁の陰に身を潜めました。
すると突然、
城壁が何の前触れもなく崩れて、全滅です。
ベネハダデ王は側近に守られて、町の一軒家に身を潜め、一息ついたとき、側近が言いました。
「アハブ王は哀れみ深い王だと聞いています。
命乞いに行かせてください。」
彼らがみすぼらしい格好でアハブ王の前に行き、王の命乞いをすると、大勝利に気をよくしたアハブ王は言いました。
「彼は生きていたのか。
彼は私の兄弟だ。
連れてきなさい」
こうしてベネハダデ王の首は繋がりました。
そのうえ、王の車にも乗せてあげたので、大感激したベネハダデは言いました。
「私の父が奪った町々をお返しします。
それと、
私の父がサマリヤに市場を作ったように、ダマスコに市場を開いてください」
アハブは上機嫌で彼と条約を交わしました。
よかった~ぁ。。。
やや?!
何やってんでしょうね?
「なんてことを言うんだ!
お前を殴れだって?!
意味もなく殴ることなんかできやしない。気でもおかしくなったのか?」
「意味があるから言っているんだ。
でもお前は私の言葉を拒んでしまった。これは主の言葉だったんだ!ああ、なんてことだ。
いいか、お前はライオンに殺される!」
「そんな馬鹿な。」
驚きと戸惑いの色を見せながら、その預言者は駆けだしました。
かの無名の預言者は大きく息を吐きだして顔を上げました。
すると前方から、別の同胞が歩いてきました。
「お前の持っているその剣で、私に傷を負わせてくれ」
その同胞は躊躇しながらも彼を傷つけました。
え、その前の人は?ですか。
残念ながらその通りになってしまったようです。(´;ω;`)ウゥゥ
次の日です。
かの無名の預言者は傷ついた体に包帯を巻き、道端で王を待っていました。
「王様、私が戦場で捕虜の見張りを頼まれました。
『逃がしたらお前の命をとる、それが嫌だったら60万円を出せ』
と言われました。
私が他のことに気を奪われているすきに、捕虜が逃げてしまいました。どうしたらいいでしょうか」
「それはお前が悪い。60万円を払うんだな。」
王のその言葉を聞くと、かの無名の預言者はやにわに立ち上がり、するすると包帯をときました。
「やや、お前は、この前の預言者ではないか。
お前の助言のおかげでわが軍は大勝利だ。
後でおまえと食事がしたい。」
その言葉を払いのけるように、固い声で預言者は言いました。
「王様、イスラエルの神は、こう言われます。
私が殺そうと思った者*1をお前は生かした。それゆえ、お前が命を落とすのだ。お前の民は、彼の民の代わりに滅びる。」
「なんだと!
せっかくいい気分になっているとゆうのに。ぬかせ、たわけ者めが!」
王は怒りをあらわにして、預言者を睨みつけ、
サマリヤに帰って行きました。
そこには愛しい妻イゼベルが彼を待っているのです。
王の行列が通り過ぎ、わだちの後を空しく見つめていた預言者の周りに、突然砂ぼこりが舞い上がりました。
彼は慌てて衣の裾で顔を覆いました。
「神よイスラエルを憐れみたまえ。」
預言者の閉じた瞼の隙間から、
涙があふれてこぼれ、😢
土ぼこりがその後をなぞりました。
*1:ベネハダデ王
預言者エリヤの出現は、アハブ王とその妻イゼベルにとって、厄介な存在だった。真の神から民の目をそらさせ、
バアル礼拝を奨励し、率先して偶像礼拝を行っていた王の前に、忽然と現れたエリヤの風貌は、威厳があって、王の権威をもってしても抑えがたかった。
彼、エリヤには、神の怒りの霊が臨んでいたのだ。
特にイゼベルは、真の神の預言者たちの迫害に、躍起になっていた。
そのやり方は熾烈だった。
王に仕える高官オバデヤは見かねて、預言者100人余りを分散して、荒野の洞窟にかくまったほどだった。
エリヤはカルメル山で、バアルの預言者たちと対決し三年半も雨が降らなかった地に、雨を降らせた。
持てる力をすべて出し切った彼を待っていたのは、イゼベルの怒りと、執拗な追跡だった。心身共に、ぼろぼろのエリヤは、追跡者の手を逃れ、ベエルシバのケリテ川のそばに身を潜めた。
そこは、干ばつが襲ってくる前、神に示された場所であり、数々の奇跡によって命を繋がれた場所だった。
そこではザレパテの寡婦の息子を、死から引き戻したことがあった。あれも、これも、すべて全能の神様のお力だ。
しかし、今回の出来事は・・
カルメル山でのあれは、何だったんだ。勝利の高揚感はエリヤから引き剥がされ、ずたずたにひきちぎられて、足蹴にされた。彼の心は虚無感で抜け殻のようになっていた。
王も王妃も、真の神のお力に震えあがり、土ぼこりの地に雨粒が落ちだしたとき、あんなに狂喜して喜んだというのに。
彼らはそれを真の神様のお力だと認めなかったのか?
バアルの預言者の無力さに目をつむったのか?
止まれ、止まれ!
こんな愚かな王や民のために何をやっても無駄だ。
エリヤはベエルシバの荒野の中で、神様の器としての自分の無力さを呪い、死を願ってうめいていた。
そんな彼のもとに、天の使いが現れた。
天の使いは、しなったエリヤの肩に手を置いて言った。
「起きて食べなさい」
ああ、ここ、なぜか目頭がじわんと~~。🐤
エリヤが振り返ると、 焼きたてのパンと、水の入った瓶が・・
エリヤはそれらを飲んで食べた。
すると、今までの疲れがどっしりと彼の上に倒れ込んできて、瞼が抵抗空しく垂れ下がり、ずりずりと眠りに引きずり込まれた。
「はっ?!」Σ(゚Д゚)
どのくらいたったのか、突然、耳元で声がした。
「起きて食べなさい。道が遠く耐えられないでしょうから」
耳元でささやく声には聞き覚えがあり、温もりを肩に感じた。疲れでぼんやりとしていた視界が、今は開け、心臓の鼓動も、力強く全身にエネルギーを送っていた。
目の前には、やはりパンと水があった。彼はガツガツと勢いよく食べた。そして立ち上がると歩きだした。👣
どこへ?
エリヤはそれがどこだか分らなかったが、彼の足は力強く踏み出し、迷うことはなかった。
ええ!
40日40夜、歩いて、ホレブ(シナイ)山へ!👣
カルメル山からベエルシバまで約170キロ。
そこから、モーセが十戒を貰ったホレブ(シナイ)山までは約300キロ。
40日40夜?どこかで寄り道でも?
エリヤは山頂近くで洞穴を見つけると、くずおれるように倒れ込み、幼子のように眠りこけた。
寒さで目が覚めたとき、太陽はまだ地平の向こうに沈んでいて、一日の働きのための序曲を奏でていた。🎻
それは、薄くたゆたう雲を七色に変化させていたが、遠くの山々は黒い影の中にしずまっていた。
エリヤは横になったまま、ぼんやりとそれらに目をやった。頭の中で、目まぐるしく過ぎた日々を反芻していた。
と、彼のいる洞穴の奥から、声が響いてきた。
「エリヤよ、出でよ!山頂に立て!」
彼が、驚いて身を起こしたその時、目の前の大岩に雷が落ちた。眩しい閃光と飛び散る岩。思わずマントに身を隠し、穴の入口にへばりついた。バタバタとマントの裾が風にあおられ、体が激しい振動に揺さぶられ、ばらばらと小石が彼の上に落ちてきた。稲光は留まることなくマントに差し込み、⚡耳をふさいだ指の隙間から雷鳴が鼓膜を叩いた。
神様が、エリヤの前を通り抜けられたのだ。
気付けば、いつの間にか地震も暴風も止み、雷鳴も遠のいていた。🌈
しかし、彼の体は小刻みに震え続けて止まらなかった。
「エリヤよ。ここで何をしているのか」
朝日がエリヤのマントを朱色に染め始めたとき、その声がした。ビクリと頭を動かすと、はらりとマントがずり落ち、太陽のぬくもりが彼を包んだ。🌄冷え切った身の内から、温かなものがあふれてきて、彼の手を濡らした。
彼はあわててマントをつかみ、しっかりと全身を覆いなおした。震える手がまどろっこしかった。神の御光の中にあることの恐ろしさに、心臓がバクバクと彼の喉を圧迫した。慄きが頂点に足したとき、誰かに引き起こされるかのように立ち上がっていた。そして、洞穴の入口へと導かれた。
唇がカサカサだった。ヒリヒリと痛む喉の奥で、空っぽの胃が、ぎゅぎゅぎゅっと萎縮した。空気が押し出されて、彼は声を絞り出した。自分の耳にその声は素通りしていって、今までのいきさつを語り、追ってから逃れていることを告げた。他人の声のようだった。
がくがくと膝がしらがきしみ、エリヤは再び身を沈めた。
「ダマスコに行くのだ。二ムシの子エヒウに油を注ぎなさい。次期イスラエルの王は彼だ。 お前の後を継ぐ者も決めた。エリシャだ。」
こうしてエリヤはホレブ山を後にした。
山を下りるごとに、彼の体は軽くなり、歩幅も伸びて行った。🐾
一人の若者が12くびきの牛を使って畑を耕していた。エリヤは通りすがりに、自分のマントを彼に被せた。するとその若者ははたりと動きを止め、振り返ってエリヤを見た。
「あ、あなたは!」Σ(・□・;)
若者は慌ててエリヤを追った。追い越しざま、彼は両手を突き出して、澄みきった目で真っすぐとエリヤを見た。👀 つづく
ちょっと、ちょっと、(# ゚Д゚)
なかなか前へ進んでいないのでは?
堂々めぐりしてない?🚙🚌
はい、その通りで・・。
道が見えてきません~。(´;ω;`)ウッ…
ほんと、何とかならないの?⚓
あ、すみません。<m(__)m>
う~、あ~!
あ、悪の~、、ぺんぺん。。。
🐤は浪曲も講談も好きだぁ、ぁ、~~。。
さて、
悪の代名詞のように言われてしまう王、👑
ヤラベアムの在位期間は22年、
実子のナダブは、2年間玉座に座りました。
父の悪行はしっかりと受け継いだナダブ王は、
アヒヤの子バアシャの反逆で、
あえなく玉座を奪われました。
バアシャは即位後、
あっという間にヤラベアム家を滅ぼしました。
それって、身の安全のためなの?
それもあるけど、
あのシロ人アヒヤの預言のとおりになったってことよね。
え!そうなの!ブルッ!
いつだったか、 ハナ二の子のエヒウに
神様がおっしゃったんですって、
「バアシャのやり方は良くない・・・」って。
エヒウは忠実にそれを実行したので、
バアシャは殺されたってわけ。
でも、バアシャの子のエラが
王座を引き継いだのでは、
変わり映えしないわよね。
そうねぇ。(・・?
でも続きが…
エラ王様って、
テルザ宮殿のつかさの家の宴席中に、🍶
その家来ジムリに殺害されちゃうのよね。
つかさと家来はグルだったの?
そこはどうだか?
家来のジムリが王になったってことは、
宮殿つかさは知らなかったかもね。
そうなんだ。
ジムリも即位後すぐ、
前王の家系に属する者を抹殺したそうだけど、
どうなの?
本当のことよ。
なにせ、預言者エヒウの言葉があったから・・・。
うう、預言者の言葉って・・・怖い~。
ジムリのやり方は民の反感をかって、
その波に乗って🌊
軍曹オリムが謀反人討伐に乗り出したものだから
あっという間にジムリは追い詰められたってわけ。
あ、そのことはうわさで聞いたわよ。
火攻めにあったとか・・。
そ、そうなのよ。
ジムリはもう勝ち目がないと悟って、
宮殿に火を放って、
天守に登って焼け落ちたの。
日本にも三日天下・・とかあったらしいけど、
ジムリは七日天下だったってわけね。
これがきっかけになって、
ギナテの子テブニを推す者と、
オムリを推す者とに
イスラエル国内は分裂するけど、
結局、オムリが勝って、
12年間イスラエルを治めたのね。
彼の死後、実子アハブが即位して、
お后をむかえたけど、👸
偶像(バアルとアシュタロテ)と
それに仕える祭司をぞろぞろ連れてきちゃったから、
アハブ王様は大変。
お后の機嫌をとって、
バアル礼拝にはまってしまって。
これには、忍耐深い神様も怒ったわ。
さて、ぺんぺん!🎸
そんなわけでして、
テシベ人エリヤに神様のお声がかかりました。
果たしてそのお言葉とは。
はい、お時間が参りました。⌛
次回、預言者エリヤの立ち回り、
とくとごらんあれぇ~~!
***
連休はどこかへお出かけでも・・?
ドライバーのイライラは禁物。
渋滞に備えての対策もお忘れなく。
いってらっしゃいませ~!🐤
★(シロ人の預言者アヒヤの回想)
アヒヤは、暗い部屋の中で心を痛めていた。
ヤラベアム王が、
べテルとダンに「金の子牛」の像を置き、🐂
民に礼拝させたと聞いたからだ。
あの日、私はエルサレムの町の外の
やっと自分が休めるほどの、
小さな木陰に立っていた。🌲
相変わらず照りつく太陽の日差しは強く、
ついつい日陰を探していたのだ。☀
目をつぶっていると、
まったりとした空気が取り囲んでいた。
閉じた瞼の中は、もやもやとして明るかった。
あの時、私は一人の男を待っていた。
その男は、ヤラベアムといった。
ソロモンに手腕を買われ、
強制労働の総監督に任命されていた。
陰ひなたなく良く働く男だった。
いっときほど待っただろうか、⌚
私の目の前を歩いて行く者はいなかった。
きっと早朝に出て行って、
陽が落ちる前に帰ってくるのだろう。
何の鳥だったか、🐦
そのさえずりが今も耳元に残っている。
私はそのさえずりの中にさまよっていた。
それからしばらくして
一瞬、風が頬をなぜ、
さえずりが止んだ。
ゆっくり目を開けると、
一人の若者が、
サクサクと、
小気味よい足どりで歩いてきた。👣
彼だ!♡
私の心が叫んだ。
私はその若者が近づくのを待って、
ゆっくりとお辞儀をした。
それから、
若者の先にたって歩いた。
躊躇することもなく若者は従ってきた。
少し行くと脇道があった。
私は迷わずその道を進んだ。
覆いかぶさるような藪道を抜けると、
ぽっかりと空が広がった。
そこは野っぱらで、
2人のほかは誰もいなかった。
その開けた中にずんずん進んでいって、👣
ぱたりと、唐突に止まり、
ゆっくりと振り返った。
手の届くほどの距離に若者がいた。
はっと息をのんで、
立ち止まった時の、
その目は、
澄んでいた。
瞬時に、神様が示されたヤラベアムだと分かった。
あの時、
私は彼を好ましく思ったものだった。💝
私はその若者に、伝えるべき言葉があった。
私は足を止めていった。
「私はアヒヤ。
預言者だ」
今日は、真新しい衣を着てきた。👘
私はゆっくりと、その衣を脱いだ。
それから、
その白い衣を恭しく天に掲げた。
「その衣を12枚に裂け!」
神の声が耳元で響いた。
それで私は力まかせに、ビリビリと引き裂いた。
一枚が二枚に、
そしてさらに引き裂いていって、
12枚になった。
若者は驚きつつも、
私の指先を見つめていた。👀
私はその時、少し汗ばみながら言った。
「さあ、10枚をとりなさい。
イスラエルの神、主はこう言われる。
『私はソロモンの不信仰のゆえに、
その手から国を引きはがす。
そして、
あなたに10の部族をあたえよう。」
若者は一瞬プルっと震え、
いやいやと首を振って後ずさった。🙅
私はずいっと、彼に近寄って、
引き裂いた布を差し出した。
彼は観念したように唇をかみしめた。
指が震えていた。✋
その小刻みに震えた指で布をつかみ、
小さな声で数えつつ、
10枚を手にした。
肩が大きく揺れ、ふうっと息がもれた。
私は彼の手の中の、
白い布を確かめた。
それから、気を引き締めて言った。
「あなたは神に選ばれたのだ。
神の言葉を伝えよう。
『あなたは、
ダビデの神の御心にそって、
定めと戒めとを守るなら、
あなたのために堅固な家を建てよう。』🏠
と神は言われる。」
そうして私たちは分かれた。
後日、このことが
ソロモン王の耳に入ったらしく、👂
彼は刺客に狙われた。🔫
それで彼はエジプトに身をかくした。
時は流れて、
彼は今、10部族を治め、
北イスラエルの王となっていた。
「王よ、私の言葉を忘れたのか!」(# ゚Д゚)
アヒヤは薄暗い部屋の中をうろうろと徘徊した。
彼は年と共に目がかすみ、
昼も夜のようになっていたのだ。
★(ヤラベアム王の妻の訪問)
「アヒヤよ。」
突然、神の声を聞いたアヒヤ。
彼は反射的に床にひれ伏した。
「ヤラベアムの妻が、この家の戸を叩く。
息子が病気だ。」
そしてすぐ、
ドアを叩く音と訪ないの声を聞いた。
「アヒヤよ、お前はこう言うのだ。
ヤラベアムの家は、
その不信仰のゆえに災いだ。
私はその家を滅ぼす。
約束の先祖の地より追放する。
」
アヒヤは、自分の衣の裾を踏んで、
危うく転びそうになりながらも、
よろよろとドアに近づいた。
ドアを開けると、
微かな明かりが届いて、
彼の濁った目が
ぼんやりとした黒い影を認めた。
その影が何か話そうとしたとき、
アヒヤは言った。
「王妃よ。
なぜその身を隠して来たのか。
ヤラベアムに告げなさい。
神は彼を離れた。💔
彼が偶像礼拝を取り入れ、
私の民をも巻きこみ、
私を捨てたからだ。」
アヒヤは大きく息を吸った。
そしてゆっくりと言った。
「あなたの息子は、
あなたがその町に入ったとき
亡くなるだろう。」
「ああ!」
ヤラベアムの妻の手から籠が落ちた。
カシャン!
蜜の入った瓶が割れ、
10個のパンと幾つかの菓子が散らばった。🍰
彼女はそれを拾うこともなく、
衣の裾に足をとられながら、引き返して行った。
アヒヤはその後姿を見えない目で追った。
いつの間に来たのか、
犬がこぼれた蜜をなめ
パンを食べていた。🐶