全く惜しいお方を失ったものです。
ヨシヤ王の死は、彼の成しえた宗教改革を頓挫させました。
偉大な業績を残したまま逝ってしまった父。
それは、王子様たちにとって、神様がユダを見捨てたように思えたのでしょうか。
そろいもそろって、父君の顔に泥を塗るように、悪をかさねたのでした。
ヨシヤの息子エホアハズ23歳が王座について3ヶ月。
パロ・ネコは即位したばかりのエホアハズ王を、エルサレムから連れ出して、ハマテのリブラに置きました。
それからヨシヤの子、エリアキムをエホヤキムと改名させて、エルサレムの王としました。
そして、銀百タランド、金1タラントの貢を科しました。
戦に負けた罰金です。
繰り返される戦いで、荒れ果てたユダの土地。取り残された貧しい農民。
それはパロ・ネコがエホアハズ王を連れ去るとき、彼の家族や、高官、技術者など 連れ去ったからでした。
残された彼らの肩に、さらに重税を課をして、パロ・ネコの要求に答えなければならないエホヤキム(元エリアキム)。
生殺しです。
結局、エジプトへ連行されたエホアハズ王は、その地で亡くなりました。
彼の墓所は? 聖書には書いてありません。エジプトのどこかにひっそりと・・・(´;д;`)
エジプトの支配下にあったエホヤキム(元エリアキム)の世に、バビロンの王、ネブカデネザルが攻めて来ました。
しかしエジプトは来ません。国力が落ちていたのです。
嵐の海で、もてあそばれる小舟のように、大国と大国の狭間でもみくちゃにされ、それでも何とか生き延びているみたいな・・
もう戦うなんて、そんなレベルではありません。白旗です!降参です!隷属しかありません!!生き延びるためです。
しかし、3年目!
民族の意地を見せたかったのでしょうか?
エホヤキム(元エリアキム)はバビロンに反逆しました。
無謀です。
無駄です。
ふらふらと立ち上がった彼ら。弱った虫に群れ集まる蟻のように、カルデヤ人、スリヤ人、モアブ人、アンモン人などの略奪隊が押し寄せて来ました。
一番のダメ押しは、これらのことが神様のご意思で行なわれているって事。
神様は怒っていらっしゃいます。
マナセの罪、赦さじ!!ε=(。・`ω´・。)
天地創造の神様に、何をやったって、勝てっこありません。
でも道がないわけではありません。
預言者の声です。
神様が遣わしてくださった彼らの声。
イザヤやエレミヤの言葉です。
彼らの言葉が、聖書の中で結構なページを割いています。それだけ、滅び行く民に向かって叫び続けていたのでしょう。
しかし、笛吹けど踊らずです。
偶像から離れよ!
悔い改めよ!
罪の赦しを乞え!
そうすれば希望がやってくる!
新しいエルサレムを待ち望むのだ!!
そんな預言者の叫びも空しく、エホヤキム(元エリアキム)王もひっそりと、先祖の元へ帰って逝きました。
後を継いだ王は18歳のエホヤキンです。
エジプトの力はさらに弱まり、バビロンの手中に取り込まれるような中で、弱小国ユダは一息つくことが出来ました。
しかし、それは夢物語。次々と送り込まれる略奪隊のおかげで、息も絶え絶えなのでした。
ああ! 来ました! バビロンです!!
ネブカデネザル在位8年目、エルサレムは再び包囲されました。
もちろん、即、降伏です。
王族も高官もバビロンの捕虜となりました。
国の財宝も持ち出され、エルサレムの市民、軍人、木工、鍛冶職人など、優秀な約1万人がバビロンに連行されました。
バビロンの王は、エホヤキンの父の兄弟マッタニヤをゼデキヤと改名させて、ユダの王としました。
バビロンの王様は、一応、ユダに王様を立てることを許可してくれたのですね。
21歳の王の元には貧しい民が残るのみ。
それでも、こつこつと国力を整え、整えると、またバビロンに背きました。捕囚として民が連れ去られた時、国粋主義者の「地の民」は、隠れて捕囚を免れたのでしょうか。
そんな彼らが中心となって、ゼデキヤ(元マッタ二ヤ)在位9年目の10月10日に、王を煽って、バビロンに背かせたのかもしれません。
小癪な奴らめ!少しばかり温情をかけてやればこの始末だ!
今度は容赦しない!
滅ぼせ!何もかもだ!!
バビロンの王は、すぐさまエルサレムの周囲に砦を築きました。
そのため、ぜデキヤ(元マッタニヤ)王の第11年目、4月9日、激しい飢餓がエルサレムを襲いました。
そんなある日、悲惨な状態の町の一角が破られました。夜陰に乗じて王とすべての兵が、カルデヤ人の目を避けて逃げ出しました。
そんなことは想定済み、直ちに後を追って、エリコの平地で追いつきました。そのころになると、王を守るはずの兵士たちの隊列も壊れて、我が身可愛さに姿を消していましたから、王様は簡単に捕まってしまいました。
バビロンの王様は怒っています。o(*≧д≦)o
なまじ情けをかけたため、二度手間を掛けられたからです。
だから、見せしめです。
幼い王子たちはゼデキヤ(元マッタニヤ)の目の前で次々と殺されました。
残虐な場面をその目に焼き付けさせると、ゼデキヤ王は失明させられ、足かせを掛けられたまま、バビロンへと連れて行かれました。
可哀想です、恐すぎです!!(/Д\*)
バビロンの王様の怒りは治まりません。o(*≧д≦)o
ネブカデネザル王の第19年目の5月7日、彼は部下のネブザラダンに命じました。
神殿と王宮とエルサレムの町全体と城壁を 、根こそぎ更地にせよ!!
ネブザラダンは忠実に勤めを果たしました。
ほら火の手が上がっています。あれは神殿、王宮が焼かれ、エルサレム中の家が焼かれて壊されています。
立ち上る炎と、崩壊する建物の崩れ落ちる音、土煙。それが昼も夜も続きました。城壁も壊されました。
それでも、更地のままほったらかしにするには惜しい土地です。ネブザラダンは貧しい人たちを葡萄作りの農夫として残しました。
神殿を守っていた祭司長や祭司や、隠れ潜んでいた民を見つけしだい捕らえて見ると、60人も見つかりました。
ネブザラダンはリブラにいるバビロンの王のもとにつれて行き、ハマテの地のリブラで彼らを殺しました。(/Д\*)
今回は、なんとも悲しい場面で幕を下ろさなければなりません。
これは「マナセ王の罪、許さじ!」との神様の激しいお怒りのなせる業です。
でも、このままで終るはずがありませんよね。
「ダビデ家の血筋絶やさず」神様は約束を違いませんからぁ~~。