エレミヤは叫んだ。
「神様は言われる。
敵が攻めて来て歴代のユダの王墓と、指導者、祭司、預言者、それに民の墓を暴くぞ。そこから取り出された骨は、無雑作にばらまかれるだろう。そして、その骨を拾う者はいない。
辛うじて生き延びた者も、死を切望するような苦しみが待っているだけだ。
人は間違いに気付いたら、それを訂正しないだろうか?
皆の衆よ、
神様の警告が聞こえないのか?聞こえても、間違いを正そうとは思わないのか?
お前たちは戦場に駆り出された馬のようではないか。まっしぐらに罪の道を驀進しているのだぞ!
そうだ、間違った教えでお前たちを惑わし、先導する教師どもの罪は重い。
彼らは遠い異国に流され、恥を見るのだ」
エレミヤの言葉に民は震えて言った。
「神様は何処におられるのですか?
私たちを置き去りにされるのですか?」
エレミヤは言った。
「残念だ!刈り入れの時はすでに過ぎたのだ」
エレミヤはやり切れない思いでその場を立ち去った。
胸を打ち叩きながら、彼は歩いた。歩きながら、彼はつぶやいた。
「ああ、私の目が涙の泉であればよかったのだ。
そうすれば殺された同胞のために、昼となく夜となく、永遠にすすり泣くことが出来るのになぁ。
ああそうだ。
どこか遠くの知らない土地へ行って、何もかも忘れたい。そうだ砂漠のど真ん中に掘立小屋を建て、そこに住めたら、どんなに気が楽だろう。。。」
思わず職場放棄を思ってしまうエレミヤでした。