ピヨピヨひよこ日記

自分流に聖書を読んでいます。

聖書を自分流で読んでいます。

欲しいものは何?🎁

バシャ!

鈍い音がした。

水しぶきが私の顔をぬらし、大きな魚が一匹、水面に躍り上がって水藻に消えた。

私は自分の外套で水面を打ったのだった。

その使い古した外套は、預言者活動を共にした、いわば私の一番近しい同士だ。それで水を撃てと、内なる声が命じたのだ。

 内なる声。

 突然、雷のように私の脳天を撃ち、熱を帯びたそれは、

私の体力を消耗させた。しかしその声は、祈りに専念した後などに、静かに訪れるのが常だった。

罪の赦しを請い、心を清めていただいて、賛美をささげ、身をもたげると、微かな何かを感じるのだ。

頬にあたる空気のながれ、風に揺れる小枝のささやき、岸辺に打ち付けるさざ波のつぶやき。

 そのような物とは異なる内なる気配は、時に、私を取り囲む空気の層の中からも。

私の五感は、確実にそれをとらえることができた。

そして、

母体の中でゆるゆると運ばれている、幼い命のような、

不思議な感覚に浸るのだった。

水鳥が慌てて水面をかけて行く。

エリシャが身を乗り出し、50人のともがらの驚きが、打ち寄せては、引いて行った。

 ざわざわと水が騒ぎたち、そして、せき止められた水が壁となり、乾いた道が目の前に現れた。私は川底に足を踏み込んだ。

ああ、

我ら先祖を引き連れ、エジプトの地から決別するため、

乾いた紅海の中を歩まれたモーセよ。これは私と、この世とを区切る結界なのだろうか。

 アッというまに渡り切り、川岸に立つと、

「あっ!水がまた・・」

と、うわずったエリシャの声。

私はそのまましばらく、杣道の中を進んだ。目の前にわずかばかり視界が開けた。

すると、

太陽が雲に遮られ、あたりが急に暗くなった。私は振り返って言った。

「エリシャよ。私があなたを離れる前に、私に何を求めますか」

「あ、え?!」

 エリシャの喉が大きく動いた。

無防備に胸もとで開いた手がプルプルと震えていた。

あ、あなたの、に、二倍の力を。✌二倍の力を、私に授けてください。」

変にうわずった声で彼は言った。

「それは難しいことだが、私が、天に引き上げられて行くのを見るならば、あなたはそれを得るでしょう。」

エリシャは目を見開き、コクコクとうなずいた。

ゴおオーオオ!!

 

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その風の音は、今までに聞いたことのないものだった。

髪は乱れ、衣の裾が翻った。草木が騒めきだった。私たちは思わず西の空を見上げた。おお、雲が引き裂かれて行く。雲に包まれ、沈みかかっていた太陽が、激しい閃光を発して、目に飛び込んできた。

その中に、一つの黒点が現れ、みるみる大きくなって迫ってきた。

それは、炎の塊で、真っ赤に燃える馬と、戦車が姿を現した。

再び突風が巻き起こって、私とエリシャの間を引き裂いた。

私たちの間に、あの燃える戦車が割って入り、私の体はその中に吸い込まれた。

エリシャの体は弾き飛ばされていた。

彼の悲鳴が聞こえた。

川の向こうで、慌てふためくともがらの姿が見えた。

「エリヤさまぁぁ!!」

エリシャが手を伸ばしながら、今まで見たこともない形相で走ってくる。

「わが父、わが父‼イスラエルの戦車と、騎兵よ!!」

彼の声が、かき消され、その姿が急激に小さくなって消えた。

私の乗った火の車は、恐ろしい勢いで高みを目指して突っ走った。振り落されそうになる体を必死に支えていると、

するり、と、マントが私から離れて行った。それを目で追おうとしたが、ただ、炎の色しか見えなかった。

 

・・・・

 

熱くなかったのですか?🐤

🔥いいえ、全然。

 

怖くなかったのですか?🐤

🏇ぜ~んぜぇん。

 

その後、どこに行ったのですか?🐤

🏠それは今、

私の口からは言えません。

ただ、今までに感じたことのない、満ち足りたときの流れの中にいることだけは、お伝えできます。

そして何百年後かに、尊いお方をお迎えするため、⛅雲に乗って地上に現れることも。

 あっ!そうです。

 あわただしい離別の準備期間中に、私は内なる声の導きのままに、一通の手紙をしたためました。その内容は厳しいもので、ユダ王国、五代目の王様宛てのものです。👑

不思議です。(・・?

今、ユダ王国の王様は、信仰深い四代目、ヨシャパテ王様なのですから。

私は手紙を書いたのですが、その手紙が今、どこにあるのか、わからないのです。(・・?

果たして、

存在していない未来の王様に、無事に届くものでしょうか?📭

 


 

 

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